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リコー、横浜データセンターにブロケードのイーサネット・ファブリック技術を導入

設定変更作業の簡素化や管理コスト削減などを評価

 ブロケードコミュニケーションズシステムズ株式会社(以下、ブロケード)は26日、株式会社リコーが、横浜データセンターにブロケードのイーサネット・ファブリック技術を採用したと発表した。

 リコーでは、自社の横浜データセンター内にオンプレミスシステムを構築し、2011年1月より稼働を開始していたが、同年3月の東日本大震災による災害対策ニーズの高まりを受け、自社オフィスや旧データセンターに設置されていた基幹システムのサーバー類を、橫浜データセンターへ順次移設していた。こうした移行の中で、システムが複数フロアへと拡張していき、そのたびに複雑なネットワーク設定変更作業を余儀なくされていたという。

 また横浜データセンターには、社内の他サービスとの連携が必要なシステムが設置されていたこともあって、仮想化が普及し、さまざまなリソースがデータセンター側に集約されればされるほど、そこにトラフィックが集中することから、いずれは帯域を使い切る日が来るとが予想されていたとのこと。

 そこでリコーは、既存ネットワーク機器のサポート終了を契機とし、複雑化していたネットワークアーキテクチャの見直しに着手。ネットワークをシンプル化できる、イーサネット・ファブリック技術の採用を検討した。

 その結果、複雑な設定をしなくても、ケーブルを簡単につなぐだけでネットワークに接続でき、筐体がフロアをまたいでも1つのコアスイッチとして扱える点などを評価して、ブロケードのイーサネット・ファブリックソリューションの採用を決定している。

 リコーでは、2016年8月より、横浜データセンター内の新規システム部分を皮切りに、イーサネット・ファブリック対応スイッチ「Brocade VDX 6940」を導入したほか、同年11月からは既存スイッチの一部の入れ替えを進めているとのこと。

 なおリコーは、イーサネット・ファブリック技術を利用することで、複数のフロアにまたがるシステムでも変更・拡張の作業を一元的に実施できるようになったほか、管理コストを削減できる点、手作業での設定が不要になり、設定ミスが削減された点を評価。さらに、1Gbps、10Gbpsといった広帯域のインターフェイスを利用できるようになり、仮想化によって高まっている性能要求にも余裕を持って対応可能な点も、メリットとして挙げている。