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KCCS、公共図書館システム「ELCIELO」最新版を提供開始、ユニバーサルデザインに対応

 京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、KCCS)は15日、公共図書館システムの最新版「ELCIELO Ver.3.0」を提供開始した。

 ELCIELOは、2002年に提供を開始した公共図書館向けウェブアプリケーションシステム。利用者にとって快適で使いやすいシステムの構築を開発コンセプトとして、KCCSでは機能強化に取り組んでいる。

 新バージョンでは、「みんなのそばに図書館を」というコンセプトのもと、ユニバーサルデザインをユーザインターフェイスに採用。WebOPAC(オンライン蔵書目録)をユニバーサルデザインに対応させることでアクセシビリティを強化。これにより、直観的な操作が可能となり、興味ある書籍が探しやすくなった。

 具体的には、WebOPACの画面を総務省発刊の「みんなの公共サイト運用ガイドライン2016年版」に準拠した画面レイアウトにすることで、ウェブアクセシビリティを確保するとともに、見やすさと使いやすさの両面を向上させた。また、「カラーユニバーサルデザイン検証合格証」および「ウェブアクセシビリティ規格(JIS X 8341-3:2016)適合証明書」を取得した。

 これにより、音声読み上げソフトへの対応や、見やすさを考慮した配色、UDフォントへの対応など、アクセシビリティを強化し、さまざまな利用者が安心して利用できるシステムになったとしている。

トップ画面イメージ

 また、地域住民の「学び」「地域・暮らし」「人」の輪を広げるための各種機能も拡充。
同意した利用者が自身の読書履歴を保存できる「読書ヒストリー」機能や、専用端末が置けない小規模な図書館や移動図書館でも、タブレットを利用してカウンター業務を行うことができる「どこでもカウンター」機能を提供。公共図書館と学校図書館のシステムの一元管理ができる連携オプションや、郷土資料の保存・活用や情報技術活用のため、電子図書館サービス「TRC-DL」との連携オプションやデジタルデータアーカイブ連携オプションを準備している。

 API公開にも対応し、ログイン情報、各図書館の開館情報、図書館カレンダーといった図書館システムで管理している情報を展開することで、自治体のウェブサイトなどにも画面表示させることを可能とする。

 システムの動作環境は、サーバーがWindows Server 2012 R2/2008 R2、Red Hat Enterprise Linux 6。業務端末およびOPAC端末がWindows 10/8.1/7/Vista。

「読書ヒストリー」画面イメージ
「どこでもカウンター」画面イメージ
「デジタルデータ連携」画面イメージ