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セールスフォース、メッセージングアプリによる対話型サービスを実現する「Salesforce LiveMessage」を提供開始

 株式会社セールスフォース・ドットコムは15日、クラウド型カスタマーサービス支援システム「Salesforce Service Cloud(以下、Service Cloud)」の新機能として、次世代の対話型サービスを実現する「Salesforce LiveMessage(以下、LiveMessage)」の提供を開始した。

 LiveMessageは、Service Cloud内で企業がFacebookメッセンジャーやSMS、MMSといったメッセージングアプリを介して直接顧客との接点を作り、個々の顧客に合わせた対話を実現するサービス。既存のカスタマーサポートの問い合わせ先情報にメッセージング機能を追加することで、メッセンジャーやSMSでのサポートをその日のうちに立ち上げ、稼働させることができる。

 サービスエージェントはService Cloud Agent Consoleから顧客情報に簡単にアクセスできるため、迅速かつ効率的にメッセンジャー上で回答できる。問題が解決すれば、そのやり取りが記録としてService Cloud内の顧客情報に自動的に追加されるため、同じ顧客から追加の問い合わせがあった場合も、前回のやり取りを参考にできる。

 新たな「Service Cloud Bots」により、データ収集の自動化や、関連するアカウント登録情報やケースとの連携をService Cloud内で実現したことで、サービスエージェントの生産性を向上。例えば、購入した商品を交換するといった問い合わせの場合、botが顧客の名前や住所、メールアドレスの情報を集め、自動的に顧客へその回答が書かれたリンクをメッセージできる。すでに出荷した商品の交換といった、より複雑な問い合わせに対しては、Service Cloudのオムニチャネル機能が自動的に対応可能なエージェントにケースを送り、botで得た情報を使ってスピーディーに回答できる。

 また、企業はBring Your Own Bot(BYOBot)のLiveMessage APIを使って、既存のbotと連携させることが可能になる。例えばある病院が、患者が年1回行う健康診断予約に使うスケジューリングbotを既に持っている場合、診断の日になるとSalesforceがそのbotに対して、患者に予約が可能な複数の候補時間を、患者が選んだメッセージングアプリでメッセージするようにできる。患者はそのメッセージングアプリ内で候補日を選び、予約を完了することができ、他の時間を希望する場合にはオムニチャネルを利用して、最適なエージェントがアサインされ、患者に連絡を取ることができる。

 LiveMessageの価格は、1ユーザーにつき1種類のメッセージング利用で月額9000円から。利用には、Service CloudとLiveMessageが同じライセンス数である必要がある。LiveMessageは、Salesforce Classicで利用可能で、2017年後半にはSalesforce Lightningでの利用も可能となる予定。また、LiveMessage APIは現在検証中で、2017年夏に提供開始を予定する。