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弥生、サービス連携基盤に「Red Hat JBoss Fuse」を採用

 レッドハット株式会社は12日、弥生株式会社のサービス連携基盤に、統合プラットフォーム「Red Hat JBoss Fuse」が採用されたと発表した。

 弥生は、主に中小企業や個人事業主向けの会計ソフトにおいて長年に渡りトップシェアを誇る「弥生会計」「やよいの青色申告」をはじめとする業務ソフトウェア製品を開発・販売しており、全国でのべ140万社以上の登録ユーザーを有している。

 同社では、会計事務所向けの従来型のデスクトップアプリケーションと、法人を中心に利用者数が急増しているクラウドアプリケーションとのシームレスなシステム間連携が、サービス向上において課題となっていた。また、特に大きなシェアを持つデスクトップアプリケーションのシステム間連携や、市場ニーズを受けた迅速な機能拡張、クラウドアプリケーションの開発強化や保守性向上の面において、APIの整備によるマイクロサービスアーキテクチャへのシフトが急務となっていた。

 弥生では、Enterprise Integration Patterns(EIP)の実装と、異なるシステム間ですぐに使えるコネクタを提供するオープンソースの統合ツールキットであるApache Camelの導入を検討したものの、本番環境での使用においては障害時対応の面において不安があったと説明。そこで、実運用レベルでのサポート実績があり安心して活用でき、要件に応じた高度なカスタマイズが可能なRed Hat JBoss Fuseに着目し、導入を決定したという。

 Red Hat JBoss Fuseの導入により、デスクトップアプリケーションとクラウドアプリケーションの透過的なデータ連携が実現。ユーザーの利便性が高まっただけでなく、開発サイドにおいても今後の迅速な機能拡張を実現する土台作りが実現した。

Red Hat JBoss Fuseについては、ソフトウェア・ハードウェア要件など基本的な動作環境がすでにレッドハットが検証済みで、エンジニアの検証作業の労力を減らすことができ、作業期間が2カ月程度で本番稼動を実現したという。

 現在、レジアプリケーションや経費精算アプリケーション、見積・請求書サービスアプリケーションをはじめとした外部サービスと弥生製品との連動が可能な「YAYOI SMART CONNECT」の基盤部分のAPIにおいてもRed Hat JBoss Fuseの導入拡大を検討しており、将来さらに広がりをみせるさまざまな外部サービスとの連携実現に向けた、APIゲートウェイへの採用も検討するとしている。