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日立、顧客と共同でプロトタイピングを行うオープンラボを開設

オープンラボ内観

 株式会社日立製作所(以下、日立)は、顧客と共同でプロトタイピング(試作)を行うオープンラボを同社の横浜研究所に開設し、12月に運用を開始する。

 オープンラボは、特定の事業分野で新たなアプリケーション技術を開発する3つのラボと、事業分野を横断するプラットフォーム技術を開発する2つのラボから構成され、それぞれのテーマに合わせた日立の最先端技術や開発環境を備える。

 日立では、顧客と課題を共有し、ともにソリューションを創り上げる「協創」の取り組みを推進している。2015年10月には、顧客協創の過程でデザイン思考を活用し、顧客と課題やビジョンを共有する手法、ITツール、空間を体系化した顧客協創方法論「NEXPERIENCE」を構築し、NEXPERIENCEに基づいた協創を促進する施設である「顧客協創空間」を、東京社会イノベーション協創センタ内に開設した。

 顧客協創空間では、将来の事業機会の発見・経営課題の分析など上流から協創を行うが、今回開設したオープンラボでは、事業や課題が一定程度具体化された段階で、アプリケーション技術やプラットフォーム技術のプロトタイピングと価値検証を行う。

 オープンラボは、オープンオートメーション、システムモダナイジング、交通アナリティクス、データ分析プラットフォーム、セキュリティオペレーションの5つのラボで構成される。それぞれの分野に対応する人工知能、アナリティクス、ロボット、IoT、セキュリティなどの最先端技術や開発環境が整備されているため、日立が有する先端技術の効果を体感でき、実際のシステムへの組み込み、運用までを共同で推進できる。

 日立では、オープンラボで推進する協創を通じて、社会や顧客の課題を解決することに加え、開発された新たな先端技術やイノベーションをIoTプラットフォーム「Lumada」に蓄積し、幅広い顧客に提供することを目指す。