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日本IBM、ハイブリッドクラウド環境の構築とアプリの短期導入を支援するアプライアンス「IBM Bluemix Local System」

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は7日、企業のハイブリッドクラウド環境の構築と、クラウド環境におけるAPIを活用した迅速なアプリ開発を支援する新たなアプライアンス製品「IBM Bluemix Local System」の提供を開始した。「IBM PureApplication System」と「IBM Bluemix」を組み合わせたプライベートクラウド向けアプライアンス製品で、W3500 iSCSIモデル(コスト最適化エントリーモデル)とW3550 Flashモデル(高パフォーマンスモデル)があり、価格は個別見積もり。

 「IBM Bluemix Local System」は、企業が運用する既存の業務システムをクラウド環境に実装して稼働させるためのクラウドイネーブルドの基本設計や設計思想と、クラウド環境でのアプリケーション開発・実行を前提とするクラウドネイティブという2つのクラウドアーキテクチャーを、APIによりオンプレミスで統合。これまでの技術資産を継承しながら、迅速な開発と統一した運用環境を提供する。

 また、クラウド化において、セキュリティとコンプライアンスに関する重要な要件に対処するために、オンプレミスで保持しなければならない機密データやワークロードを抱える企業の課題を解決する。

 IBMでは、2012年4月に垂直統合型システムのプライベートPaaS基盤として「PureApplication」の提供を開始。専門家の知見を組み込んだ可用性や運用保守の柔軟性、サービス継続性など、さまざまな企業アプリケーションに求められるクラウド環境を提供してきた。

 今回の製品はこの特徴を生かして、IBMが培ってきたシステム設計や構築のノウハウをもとに、仮想マシンの構成、OSの導入・設定、ミドルウェアや監視エージェントの構成・稼働・導入、ChefやDockerなどのオープンソースの活用に必要な作業をコード化したパターンデプロイメント技術と、ワークロードとライフサイクル管理機能を採用。これにより、システム構築を自動化することで、IBMやパートナーが提供する技術を利用したアプリケーションプラットフォームの迅速な構築や更改、効率的な運用管理、冗長構成によるミッションクリティカルな業務要件に対応する。

 また、オープンテクノロジーであるCloud Foundryを基盤として採用するPaaS「Bluemix」の140を超えるサービスやAPIの一部を提供することで、企業はこれらを組み合わせることでプログラミング工数を大幅に削減し、短期間で高機能なアプリケーションの開発と稼働を実現できるとしている。