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NEC、サプライチェーン向けのIoT活用ソリューションを販売開始

 日本電気株式会社(以下、NEC)は27日、IoTを活用して収集した情報を企業間でリアルタイムに共有することで、生産・物流・販売をつなぐサプライチェーン全体の見える化や最適化を実現する「サプライチェーンマネジメントIoTソリューション」を製品化し、販売活動を開始した。主に中堅企業向けのソリューションで、価格(税別)は月額1万2000円から。提供開始時期は2017年1月。

 ソリューションでは、個々の企業がIoTを活用して収集した生産進捗や配送進捗、店頭在庫などの情報を、サプライチェーンを構成する企業がクラウド上で共有するデータベースに蓄積する。これにより、取引先の状況を正確に把握した上で、自社の業務計画を柔軟に変更できるようにし、サプライチェーンにおける無駄を排除するとともに、コスト競争力やスピード感のある企業間連携を実現する。

 第一弾では、2種類のソリューションを提供。製造業と物流業で完成品在庫情報を共有し、集荷時期を最適化するソリューションでは、段ボールやパレットなどに取り付けたRFIDタグ、センサーを活用し、工場の出荷倉庫に保管された完成品在庫の品番・数量・位置を製造業と物流業がリアルタイムに共有可能とする。これにより、集荷時期や車両配置の最適化、出荷倉庫のスペース削減などを実現する。

 また、物流業と小売業で配送進捗を共有し、店舗での待機工数を削減するソリューションでは、デジタルタコグラフやスマートフォンなどのGPS対応機器から収集した配送車両の位置情報を基に、出荷から配送完了までの配送進捗や店舗への到着予測時刻などを物流業と小売業がリアルタイムに共有可能とする。これにより、配送先の店舗における荷受け要員の待機工数の削減などを実現する。

 NECは今後、小売業の店頭在庫や販売状況、顧客動向などの情報を製造業や物流業と共有可能とすることで、生産量や店頭への配送時期の最適化などを実現するソリューションの提供も予定する。

 また、ソリューションについては、NECグループが11月1日~2日に東京国際フォーラムで開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2016」で展示を行う。