NEC、世界初となる新生児・乳幼児専用の指紋撮像機器を試作、取り違え防止などに応用へ

試作機による指紋撮像のイメージ

　日本電気株式会社（NEC）は14日、新生児・乳幼児専用の指紋撮像機器の試作機を世界で初めて開発したと発表した。ワクチン接種の管理、新生児の取り違え防止などへの応用が期待される。

　今回発表された試作機は、1270ppiの高解像度CMOSセンサーを採用。一方で、グラスファイバーを結束して板状に成型した特殊ガラスで指紋を強調することにより、従来では難しかった新生児・乳幼児の指紋を撮影できるようになった。

　機器のサイズは35×72×7.5mm（幅×奥行き×高さ）、重量50g未満と小型。エッジ部に丸みを待たせるなど、安全性にも配慮した。なお、撮影はセンサー部分に親指を置き、機器背面のボタンを1度を押すだけで完了する。

　試作機を用いた実証実験も米ミシガン州立大学と共同で展開。インドでの実証実験では、生後6時間の新生児、生後6か月未満の新生児・乳児など100人以上の指紋撮像に成功したという。