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さくらインターネット、機械学習などの計算資源を必要とする用途に向けた「さくらの専用サーバ 高火力シリーズ」

さくらの専用サーバ 高火力シリーズ

 さくらインターネット株式会社は、大きな計算資源を高コストパフォーマンスで利用できる「高火力コンピューティング」の1シリーズとして、「さくらの専用サーバ 高火力シリーズ」を9月30日から提供開始すると発表した。

 さくらインターネットでは、2015年9月からディープラーニング(深層学習)を始めとする機械学習向け計算資源の提供サービスを、一般に公開しないクローズドサービスとして提供してきた。その運用実績をベースに、大きな計算資源を必要とする用途に向けたサービス提供を主とする「高火力コンピューティング」に取り組むことを2016年1月に発表していた。

 新たにサービスを開始する「さくらの専用サーバ 高火力シリーズ」は、クラウドのような手軽さで高性能な物理サーバーを利用できる「さくらの専用サーバ」の基盤を活用し、NVIDIAの高性能GPUを搭載した専用サーバーを、計算資源用に最適化したサービスとして提供する。

 サーバーモデルとしては、フラッグシップの「Teslaモデル」と、よりコストパフォーマンスに優れた「Quad GPUモデル」の2種類を用意。Teslaモデルでは、GPUカードとして「NVIDIA Tesla M40(12GB)」を1枚搭載し、最大4枚まで搭載可能。Quad GPUモデルでは、GPUカードとして「GeForce GTX TITAN X(Maxwellアーキテクチャ)」を4枚搭載する。

 両モデルとも、CPUはXeon E5-2623 v3(8コア、3.0GHz)×2、メモリは128GB、ストレージはSSD 480GB×2(RAID 1)。メモリは最大1TB、ストレージは最大8台(標準2台+6台)まで増設可能。

 Teslaモデルの料金(税別)は、初期費用が79万5000円(一括)または6万6250円×12回、月額費用が9万5000円。Quad GPUモデルの料金(税別)は、初期費用が73万5000円(一括)または6万1250円×12回、月額費用が8万5000円。

「さくらの専用サーバ 高火力シリーズ」の料金と仕様

 さくらインターネットでは、性能やサービスの使い勝手を検証するための無償トライアルユーザーを、8月31日より先行して募集開始する。

 サービスについては今後も拡充を続け、2016年末までには「NVIDIA Tesla P100(PCIeカードタイプ)の提供を開始。NVLINKを搭載した「NVIDIA Tesla P100(SXM2 Moduleタイプ)」の追加も計画中としている。また、2017年3月末までには、時間課金によって高性能な計算資源を利用できる従量課金体系を導入するとともに、Infinibandなどの高速なローカル接続オプションの提供を計画中としている。