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NRI、Oracle Database 12c製品群を金融業向けSaaSのIT基盤に採用

 日本オラクル株式会社は4日、株式会社野村総合研究所(以下、NRI)が、金融業向けSaaSのIT基盤として、Oracle Databaseとその関連製品を導入したと発表した。

 今回稼働開始したのは、高速データベースマシン「Oracle Exadata Database Machine 」(Oracle Exadata)、およびOracle Database 12cのマルチテナント機能と、データベースセキュリティ製品の「Oracle Database Vault」「Oracle Advanced Security」など。NRIはこれらの製品を利用することで、金融機関向けのSaaSを数多く提供するシステム基盤のセキュリティ強化と高集約化、性能向上を実現したという。

 NRIでは、金融機関のアウトソーシング業務に対応可能なIT基盤に求められる要件を検討し、数千万口座の管理能力や、秒間100トランザクション以上の処理能力、セキュリティ機能などを重視して、Oracle Exadataのオールフラッシュモデルの導入を決めたとのこと。なお選定にあたっては、サーバーとデータベースのストレージが一体型で、物理的な隔離によりセキュリティを確保しやすい点も評価された。

 また、データの暗号化を行うOracle Advanced Securityと、システム管理者によるアクセスを厳密にコントロールできるOracle Database Vaultを採用し、金融機関に求められる厳格なセキュリティ要件を満たせるようにする。

 Oracle Advanced Securityを導入することにより、データの読み書き時に発生する暗号化および復号の処理時間を最小化でき、パフォーマンスに影響を与えることなくデータベース全体の暗号化が可能になるという。

 セキュリティ面ではさらに、Oracle Database 12cのマルチテナント機能であるOracle Multitenantも、セキュリティ強化のために活用する。ひとつのコンテナデータベースに、多数のプラガブルデータベースを独立性を担保しながら保持できるので、プラガブルデータベース単位でのデータの切り分けと、Oracle Database Vaultによるアクセス制御を組み合わせ、個々のデータベースへのアクセス権限を厳格に管理しながら、データベースにアクセスできるユーザー数を最小限にすることで、強固なセキュリティの確保を実現したとしている。