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パナソニックIS、Oracle DB 12cのマルチテナント機能でデータベース基盤を刷新

38のDBを1つのコンテナDBへ集約

 パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)と日本オラクル株式会社は9日、パナソニックISがグループの連結会社に向けて提供している販売管理システムのIT基盤を、日本オラクルのデータベースマシン「Oracle Exadata Database Machine」(以下、Oracle Exadata)と、Oracle Database 12cのマルチテナント機能「Oracle Multitenant」により刷新したと発表した。

 パナソニックISはパナソニックの情報システム子会社で、パナソニックのアプライアンス社、エコソリューションズ社、AVCネットワークス社、オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社の4カンパニーの情報システム構築・運用を担当している。また、業種、規模を問わずさまざまな顧客企業に対してのシステム構築・運用サービスも提供してきた。

 そのパナソニックISでは、グループの連結会社16社が受発注管理などの用途で利用する販売管理システムを提供するにあたって、38のデータベースを運用していたが、運用の煩雑性や複数データベースの稼動によるリソース不足が課題になっていたという。そこで、システムごとの独立性を確保しながら、高い運用効率とセキュリティを実現するプライベートクラウド環境への移行を検討し、Oracle ExadataとOracle Multitenantを活用した新たなクラウド基盤の構築を決めた。

 製品の選定にあたっては、マルチテナント機能によって独立性を維持しながらデータベース統合ができる点や、煩雑な運用管理作業の解消に伴う運用コスト削減、データベースの開発・検証環境のスムーズな構築と環境の複製、移行の容易さなどが評価されたという。

 パナソニックISでは、マルチテナント機能を活用したプライベートクラウド環境への移行により、38あった従来のデータベースは、1つのコンテナデータベースに集約・統合され、その中で38のプラガブル・データベースが共存する構成となった。

 加えて、データ保護製品「Oracle Data Guard」を活用したリアルタイムレプリケーションを採用して、高可用性を実現したほか、検証・開発環境としてスタンバイサイトの有効活用にも注力しているとのこと。

石井 一志