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ミラクル・リナックス、MIRACLE ZBX 3.0ベースの大規模向け統合監視アプライアンス

 ミラクル・リナックス株式会社は27日、大規模システム向けの統合監視サーバー「MIRACLE ZBX8000シリーズ」において、最新モデルの「MIRACLE ZBX8300」を、8月15日より受注開始すると発表した。10万監視項目程度の環境をサポートしている。

 MIRACLE ZBX8000シリーズは、監視サーバー専用にチューニングされたLinuxサーバーOSや監視に必要なソフトウェア、クラスタソフトウェアなどをハードウェアにインストールしたアプライアンスサーバー。監視ソフトウェアとしては、ミラクル・リナックスの統合監視ソフトウェア「MIRACLE ZBX」を利用しており、公共、金融、製造業など幅広い分野で採用実績があるという。

 最新モデルのMIRACLE ZBX8300は、従来モデル「MIRACLE ZBX8220」の後継製品に位置付けられ、MIRACLE ZBXのバージョンが最新の3.0に対応した。これにより、サーバーとエージェント間のセキュアな通信を可能にしている。Windowsや各種商用UNIX、最新バージョンはもちろん古いバージョンのLinuxなど、さまざまな環境でセキュア通信の機能をサポートするほか、Amazon Linuxにも対応し、特に通信の暗号化が必須の要件となるクラウドでもIT環境の安全な監視を実現するとした。

 ハードウェアには、富士通製の最新x86サーバー「FUJITSU Server PRIMERGY RX2530 M2」を採用。HDDと電源が二重化されているほか、ハードウェア故障時にも訪問修理が可能な富士通製ハードウェアのサポートを含めて提供される。

 構成は、プロセス障害を自動復旧可能な「シングル構成」とハードウェア障害にも対応可能な「クラスタ構成」の2種類の構成から選択できる。クラスタソフトウェアには、「CLUSTERPRO」のOEM製品である「MIRACLE CLUSTERPRO X」を採用し、監視サーバー停止時には自動フェイルオーバーによって監視業務を継続可能という。

 今後は、オープンソースの運用統合ソフトウェア「Hatohol」の機能追加を2016年11月に予定しているとのこと。このアップデートでは、重要な障害イベントの見落としを防ぐシステム監視オペレーター向けのWeb UIを提供することに加え、オンプレミスとクラウドのハイブリッド環境のシステムや、「Zabbix」「Nagios」といった既存のオープンソース監視ソフトウェア環境をまとめた一元監視が可能になるとしている。

 価格は、シングル構成、サポート1年付きの場合で470万円(税別)から。クラスタ構成(2台)、サポート1年付きの場合で690万円(税別)から。