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京都大学と日立、「ヒトと文化の理解に基づく基礎と学理の探究」を推進する「日立京大ラボ」を設立

 国立大学法人京都大学と株式会社日立製作所(以下、日立)は23日、「ヒトと文化の理解に基づく基礎と学理の探究」を推進するため、共同研究部門「日立未来課題探索共同研究部門(日立京大ラボ)」を京都大学内に開設すると発表した。

 日立京大ラボでは、京都大学と日立の協創によって未来の社会課題を洞察し、その課題解決と経済発展の両立に向けた新たなイノベーション創出に挑戦。また、常駐する日立の研究者が京都大学の人財とと共同研究を推進するとともに、国内外の研究機関と学際的な共同研究を推進するハブとなり、オープンイノベーションに取り組むとしている。

 京都大学と日立では、イノベーションの創出や社会課題の解決といった共通の課題意識を背景として、日立京大ラボを開設したと説明。ラボでは、未来の社会課題を洞察し、ヒトやモノが織りなす社会や文化に関する基礎と学理の探究を通じて、社会課題の解決と経済発展を両立する独創的なイノベーションの創出を目指し、「ヒトと文化の理解に基づく基礎と学理の探究」の共同研究を推進する。

 研究テーマとしては、「未来社会と文化の探索的な洞察による“2050年の社会課題と、その解決に向けた大学と企業の社会的価値提言”の策定」「環境や文化と共生しつつ社会課題を解決し超スマート社会を実現するための“ヒトや生物の進化に学ぶ人工知能”の探究」「未来の社会インフラやヒトの生活文化を切り拓く革新的なモノの創生に向けた“基礎物理のための最先端計測”の探究」の3点を列挙。これらのテーマを含む幅広い分野において、日立が顧客との協創活動で培ってきた社会のあるべき姿を導き出す手法や人工知能、先端計測技術などの技術成果と、京都大学の幅広い学問領域と深いポテンシャルの融合を図るとしている。

 京都大学と日立は、日立京大ラボでの取り組みを通じ、オープンフォーラムなどを活用した開かれた研究活動の推進や、課題認識や研究成果などの社会への積極的な情報発信を行うことで、「超スマート社会」の実現(Society 5.0)に貢献していくとしている。