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ヤマハがルータ連携スイッチの新モデルを参考出品、VPNルータ「RTX1210」も展示

Interop Tokyo 2014レポート

ヤマハとSCSKのブース

 ヤマハとSCSKのブースでは、4日に発表されたVPNルータ「RTX1210」や、5日に発表されたファイアウォール「FWX120」のメールセキュリティ機能を展示してデモ。そのほか、参考出品として、新L2スイッチや、無線LANアクセスポイント「WLX302」の端末管理機能についても展示している。

 RTX1210は、ベストセラー機「RTX1200」の後継にあたり、11月発売予定。ブースの説明によると、「定番となったRTX1200の後継というイメージを伝え、安心して移行してもらえるよう、『RTX1210』という製品名にした」という。

 最大の特徴は、WebによるGUIを全面的に再設計したこと。コマンドライン操作に不慣れなユーザーでもGUIからすべての設定ができるようにしたという。また、必要な情報を表示するガジェットを自分で配置できるダッシュボード機能も対応。さらに、ヤマハ製のスイッチや無線LANアクセスポイントの統合管理機能であるスイッチ制御の画面を、「LANマップ」として再構成し、PCやプリンタなどの端末の状況も同時に表示できるようにした。

 そのほか、スループットが最大2Gbps(VPNスループットは最大1.5Gbps)、NATセッション数が65,534になるなどパフォーマンスを向上。ファンレスのまま45℃までの動作に対応し、筐体が金属筐体になった(重量は1.5kgのまま)。コンソールポートはRJ-45になる。

VPNルータ「RTX1210」(11月発売予定)
新しくなったGUI画面
ヤマハのスイッチやそこに接続した端末の状態を表示する「LANマップ」

 参考出品として、開発中のL2スイッチ新機種が展示されていた。現在の「SWX2200」シリーズと似た外見で、8・16・24ポートの3種類を展示。すべてファンレスとなっていた。また、光ファイバーのSFPポートも備えるほか、コンソールポートを備えているため、何らかのインテリジェント機能が加わると想像される。

参考出品のL2スイッチ新機種(開発中)。8・16・24ポートの3種類
16ポートのモデルもある。いずれもSFPポートやコンソールポートを備えている
24ポートモデルでもファンレス

 無線LANアクセスポイント「WLX302」については、端末管理機能を参考展示でデモしている。WLX302の中にモバイル端末の管理機能を組み込み、端末のロックやアプリのインストールと起動などを管理する。主に、店舗の店頭端末やディスプレイとしてタブレットを使うときのセキュリティ対応を想定している。

 展示では、ネットカフェの店頭端末としての利用シーンを想定。決められたアプリだけを複数の端末にインストールする機能や、盗難されて端末が電波の届かない所に行ったときに(電波暗箱でシミュレート)ロックする機能などをデモしていた。

 同じく参考出展としては、WLX302のケーブルカバーも展示していた。反響があれば販促品として製造する予定という。

無線LANアクセスポイント「WLX302」の端末管理機能(参考出品)。端末のロックやアプリのインストールと起動などを管理する
WLX302の特徴である、電波状況の見える化機能。Interop会場だけに多数の無線LAN電波が飛び交っている
WLX302のケーブルカバー(参考出展)

 5日に発表された、ファイアウォール「FWX120」のメールセキュリティ機能は、マカフィーのクラウド型メールセキュリティエンジンを採用。メールがウィルス付きやスパムかどうか、FWX120からヤマハのセキュリティクラウドに問い合わせると、セキュリティクラウドがマカフィーのエンジンを利用して判定する。7月にクローズドβテスト参加者が募集され、9月からテストが実施される予定。

ファイアウォール「FWX120」のメールセキュリティ機能のデモ。メールをスキャンしてウイルスやスパムをチェックする

 そのほか、5月に発売された会議用スピーカーマイクの新製品「YVC-1000」も展示されている。マイクとスピーカーを分離したことで使い勝手を向上。ハウリングやエコーが起こるかどうか環境を自動判定する適応型エコーキャンセラー機能も備える。

会議用スピーカーマイクの新製品「YVC-1000」

高橋 正和