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Microsoftの大きな転換点になる? 次期OS「Windows 9」

 Microsoftの次期OS「Windows 9」に向けて、さまざまな情報が飛び交っている。このところのメディア報道によると、Microsoftは9月30日にプレスイベントを開催して次期OS「Window 9」(開発コード名:Threshold)のお披露目を行い、同日あるいは10月にプレビュー版を公開するという。Windows 8からの変更点、新機能についても多くの情報が出ており、Microsoftのクラウド戦略とも絡んでくるようだ。

目玉はUIの大幅変更?

 8月下旬になって、テクノロジーメディアやブログに、次々とWindows 9の新機能やWindows 8からの変更点の情報が掲載されている。いずれも開発者向けのテクノロジカルプレビューの内容やリークなどに基づく非公式のもので、憶測にすぎないかもしれないが、信頼できそうなものも少なくない。それらを見る限り、9の使い勝手は8とはだいぶ違ったものになりそうだ。

 複数のメディアが報じているのが、ユーザーインターフェイス「Modern UI」の大きな変更、すなわちデスクトップ版(ノートPCも含む)での「Metro」と、「charm」の廃止だ。Windows 8(モバイルではWindows Phone 7)で導入されたMetro(タイル型インターフェイス)は、デスクトップユーザーには評判がよいとは言えなかった。

 WinBeta.orgによると、新しいModern UIは、タブレットのスタート画面として引き続き採用されるが、これを必要としないデスクトップ版では除去されるという。charmは検索や設定の機能を呼び出すポップアップバーだが、これも廃止となる。WinBetaはcharmがなくなるのはデスクトップ版だけとしているが、MicrosoftウォッチャーのMary Jo Foley氏はタブレットでも廃止との情報を得ているという。

 またUIでは7月下旬に、Windows 9の開発版スクリーンショットに8では消滅した「スタートメニュー」が表示されている、とThe Vergeなどが伝えて注目を集めた。新スタートメニューは4月の開発者会議で披露されたが、どのような形で導入されるのかは分かっていない。

 このほか、Neowinは、インストールプロセスが、ボタン一つで行う「one-click upgrade」となり、Windows Updateのような簡単なものになると報告。さらに仮想デスクトップを実装すると伝えている。仮想デスクトップは異なるデスクトップを起動してその上でアプリケーションを動かせる。これによって特にモバイルなど小型画面のデバイスで、複数のデスクトップを使えるようになるメリットがあるという。

 ほかに、Windows Phone8.1で導入された“Siriのライバル”の音声アシスタント機能「Cortana」がWindows 9の機能になるといったことも挙がっている。

(行宮翔太=Infostand)