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全クラウド大手がKubernetes推進へ、AWSのCNCF参加

 AWS(Amazon Web Services)がクラウド管理技術の推進団体Cloud Native Computing Foundation(CNCF)に参加した。CNCFはコンテナオーケストレーション技術のKubernetesを管理しており、AWSもその一員としてKubernetesを支援してゆくことになった。パブリッククラウドで3割以上のシェアを占める最大手AWSの参加が意味するものは――。

CNCFとKubernetes

 Kubernetesは、コンテナ化されたアプリケーションの実装、拡張、管理を自動化するオーケストレーションツールだ。Googleが開発して2014年にオープンソースで公開。翌2015年のバージョン1.0リリースの際、Linux Foundation傘下に設立されたCNCFに移管された。

 CNCFは、その名の通り、「クラウドネイティブ」(クラウドで開発、実装、運用されるクラウドコンピューティングを前提としたアプリケーション)のためのオープンソース技術を管理している。Linkerd(マイクロサービスの連携を実現する通信技術)、Promothes(モニタリング・監視技術)など多数のプロジェクトを抱えているが、その中で最も有名なのがKubernetesだ。

 AWSは今回、CNCFに最上位のプラチナメンバーとして参加すると発表した。プラチナメンバーの年会費は35万ドルと言われている。AWSのクラウドアーキテクチャストラテジ担当バイスプレジデントのAdrian Cockcroft氏は理事会メンバーになる。

 CNCFが引用する今年5月の451 Researchの調査によると、コンテナ管理を行う上でKubernetesを利用する企業は43%。主要なオーケストレーションツールとして利用する企業は32%に達しているという。主要なツールとしての比率は、昨年の27%から5ポイント増えている。