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国内x86サーバー市場、2014年のシェア1位はNEC

ユーザー企業がODMに直接発注するODM Directの割合が上昇

 IDC Japan株式会社は5日、国内x86サーバー市場の競合分析結果を発表した。2014年の国内x86サーバー市場は、出荷額シェア、出荷台数シェアともにNECが1位を獲得。2位は富士通、3位はHPだった。

 調査によると、上位3社はいずれも前年からシェアを拡大。3社合計の出荷台数シェアは64.7%で、前年から2.2ポイント上昇した。また、ユーザー企業が直接ODM(Original Design Manufacturer)にサーバーを発注するODM Directの出荷台数シェアは8.0%で、前年から3.1ポイント上昇した。

 2014年のx86サーバー市場は、円安の影響によるコスト増を販売価格へ転嫁したことや、サーバー仮想化の導入によるメモリーなどのオプション品搭載の増加によって平均単価が上昇。出荷額は前年比7.8%増の3147億円、出荷台数は同0.8%増の56万6000台となった。

 製品カテゴリー別の分析では、1ソケットのタワー型サーバーの出荷台数シェアはNECが1位を占めているが、2ソケットのラックマウント型サーバーとブレードサーバーではHPが1位となる。また、高密度型サーバーのカテゴリーでは、ODM Directの出荷台数が全体の半数以上を占めるなど、製品カテゴリーによってベンダーランキングが異なっている。

 IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの林一彦氏は、「x86サーバー市場では、上位3社の出荷台数シェアの差が2012年以降3%未満で推移しており、シェア競争が激化している。また、ODMDirectの出荷台数が急速に増加している。一方、これまで成長セグメントであったx86サーバー市場は、最新の予測では市場の停滞が見込まれており、サーバーベンダーは自社の得意分野を見極め、どの製品カテゴリーに注力するか戦略を練ることが重要である」とコメントしている。

国内x86サーバー市場 主要ベンダー別 出荷台数シェア、2005年~2014年(2014年のIBMのシェアは第3四半期までの合計。出典:IDC Japan)

三柳 英樹