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富士通、日本企業のグローバル展開を支援する人事給与・人材管理業務のアウトソーシングサービス

 富士通株式会社は9日、グローバルにビジネスを展開する日本企業に向け、世界各拠点の人事と給与の状況を一元的に把握する、人事給与・人材管理業務のアウトソーシングサービス「FUJITSU BPOサービス グローバルHCMサービス」(以下、グローバルHCMサービス)を提供すると発表した。

 「グローバルHCMサービス」は、世界中の拠点に、同一の人事給与・人材管理業務システムによるアウトソーシングサービスをワンストップで適用できるアウトソーシングサービス。各国の通貨や法制度に容易に対応でき、世界145カ国以上での導入実績がある英NGA Human Resources(NGA)の人事給与業務システム「euHReka(ユリーカ)」と、SAPの世界177カ国で利用実績のあるタレントマネジメントシステム「SuccessFactors」を利用し、富士通が日本国内で培ってきたBPOサービスのノウハウと経験を融合して提供する。

 世界各国の人事給与・人材管理業務を、富士通が日本国内で請け負い、各国の法改正にも標準サービスで対応するため、海外企業との統合・合併などにも迅速に対応できるという。またサービスの導入検討段階では、導入前のユーザー企業における人事給与・人材管理業務の現況を富士通が評価してコストを算出し、導入効果測定結果を提示する。さらに導入決定後には、企業ごとに専任のサービスマネージャーを配置し、このサービスを利用した人事給与・人材管理業務の企画から、導入、移行、業務運用に至るすべての工程を一貫して管理。世界の全拠点における、人事給与・人材管理業務の全体最適化を支援するとした。

サービス提供前後におけるイメージ

 サービス提供にあたっては、富士通がNGAの世界30カ所以上のサービス拠点を通して展開し、各国の社会保障制度や税制度などの法定要件、慣習的な業務プロセスなどを考慮した、国別の業務オペレーションモデルとドキュメントのテンプレートを提供する。これにより、各拠点のプロセスやソリューションを標準化し、導入工数を抑えられるため、通常は12カ月程度必要な導入期間を、7~10カ月に短縮できるとしている。

 さらに、人事給与業務システムであるeuHRekaのデータと、タレントマネジメントシステムSuccessFactorsのデータをリアルタイムで連携させて提供するので、人事給与コストの状況を見ながら、人材の能力や育成状況、配置を効率的に管理でき、戦略的な人材活用を行えるとのことだ。

 参考価格は、月額運用費用が従業員一人あたり1000円(税別)から。別途、初期導入費用(個別見積もり)も必要になる。なお富士通では、2017年度末までの3年間で、累積300億円の売上を見込んでいる。

石井 一志