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滋賀銀行、営業店システムをVDIに刷新、12月までに全店展開

窓口でのキャッシュカード取引も実現へ

 滋賀銀行が営業店システムを刷新する。日立の協力でシステムを構築し、7月6日から稼働開始。2015年12月にかけて順次全営業店に導入する。新システムにより、窓口での顧客サービスを向上するほか、仮想デスクトップ環境も導入してセキュリティの強化を図る。

 滋賀銀行は、2013年に策定した第5次長期経営計画において「お客さま・地域とともに未来へ歩む銀行」を基本ビジョンとし、重点施策の1つとして「お客さまのニーズにお応えするITの活用」を掲げている。同施策の柱が、今回の営業店システム刷新となる。

 新システムでは、店舗窓口におけるキャッシュカードでの取引を実現。窓口カードリーダーを導入し、税公金の支払や振込の際に、磁気・ICキャッシュカードの読み取りと暗証番号による本人確認により、印鑑・通帳レスでの取引を実現する。これまで必要だった通帳・印鑑の準備や出金伝票の記入・押印、事前の現金出金を不要とすることで、顧客サービスの向上を図る。

 窓口の各カウント上には顧客向け小型ディスプレイも設置し、手続きの案内や取引金額などの各種情報を表示。視覚的に分かりやすい情報提供を行うほか、顧客一人一人に最適な商品・サービスなどの情報も表示することで、情報発信の機会も増やす。

 併せて、仮想デスクトップ環境への対応も進める。すでに行員が使用するPCを対象に仮想デスクトップ環境への移行を進めている同行だが、営業店システムにおいても同環境を利用。残高や入出金状況などの照会機能や、PC上での承認作業を支援する「検印ワークフロー機能」を利用できるようにする。

 仮想デスクトップ環境を含む営業店端末の取引履歴データは、データセンター内のサーバーで管理。セキュリティを高め、情報漏えいを防ぐ。そのほか、スキャナやプリンターなど端末の刷新による事務作業の効率化・厳正化を図るとしている。

 システム刷新には、日立の統合チャネルソリューション「FREIA21+」を利用する。

川島 弘之