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ワークデイ、日本での事業概況と最新版「Workday HCM」の新機能について説明

ワークデイ 代表取締役社長 ゼネラル マネージャの金翰新氏

 ワークデイ株式会社は26日、日本におけるビジネスの現状と、HCM製品の新版「Workday ヒューマン キャピタル マネジメント」(以下、Workday HCM)で提供される新機能について紹介する記者説明会を開催した。

 まず、ワークデイ 代表取締役社長 ゼネラル マネージャの金翰新氏が、同社の事業概況を説明した。「当社が提供しているクラウド型財務・人事用エンタープライズアプリケーション『Workday』は、現在、ワールドワイドで925社以上の企業に導入が進んでいる。そのうち、70%以上がすでに本稼働を迎えており、『Workday』の顧客満足度は97%にまで達している。エンタープライズ向けアプリケーション領域で、ここまで高い評価を得られているのは『Workday』の大きな強みになる」とし、「Workday」の導入企業は順調に拡大していると述べた。

 日本でのビジネスは今年1月から本格展開を開始しており、「4月には、アパレル製造大手のファーストリテイリングに、『Workday HCM』の導入が決定したことを発表した。グローバルに事業展開する同社への導入は、日本市場におけるフラッグシップ的な事例になると共に、この導入成功が当社全体のビジネス成長にも大きく影響すると考えている」としている。

 「また、パートナーエコシステムにも力を注いでおり、現在、サービスパートナーは25社以上、ソフトウェアパートナーは50社以上となっている。その中で、5月12日には、日本における給与計算アウトソーシングのリーディングカンパニーであるペイロールとパートナーシップを締結した。これを機に、今後も日本でのパートナー企業を拡充していく」と、さらなるパートナー企業の拡大に意欲を見せた。

米Workday HCM プロダクト マネージメント ディレクターの宇田川博文氏

 同社が展開している「Workday」は、人事から財務までを網羅したグローバル企業向けアプリケーションスイートを、クラウド上で提供するソリューション。3月には、最新版となるバージョン24をリリースしている。今回、この最新版で追加された「Workday HCM」の新機能の中から、「Workday インサイトアプリケーション」、「Workday プロフェッショナル サービス オートメーション」(以下、Workday PSA)、「Workday グローバル給与計算クラウド」にフォーカスを当て、米Workday HCM プロダクト マネージメント ディレクターの宇田川博文氏が各機能の概要について説明した。

 「『Workday インサイトアプリケーション』は、データサイエンスや機械学習アルゴリズムを利用し、ユーザーが財務や人事に関して、より賢明な意思決定を行うことを支援するアプリケーションスイート。従業員の行動を分析して、本人も気づかないような行動の本質を見抜く機能を提供する。新バージョンでは、この第1弾として、離職率分析ツール『Workday タレントインサイト』をリリースした」(宇田川氏)という。

 「Workday タレントインサイト」は、離職者数や補充数に関する過去のデータから傾向を発見し、予測インサイトを導き出すリテンションリスク分析を提供する。これにより、退職するリスクの高い成績優秀な社員の数や、その人材の補充にかかる想定コストなどのリテンションリスクを即座に特定し、把握することが可能となる。

「Workday インサイトアプリケーション」
「Workday プロフェッショナル サービス オートメーション(PSA)」

 「Workday PSA」は、プロフェッショナルサービスを提供する企業向けに、ヒューマンキャピタルマネジメント、プロジェクトおよびリソースの管理、時間・経費の追跡、プロジェクト請求管理および財務、さらにはレポーティング・分析を1つのグローバルシステムに統合したもの。「『Workday PSA』には、プロフェッショナルサービスが必要とするすべての機能が網羅されている。そして、統合されたレポーティングと分析機能を活用することにより、プロジェクトの売り上げや経費、収益性に対して優れたインサイトを提供することができる」(宇田川氏)と、「Workday PSA」のメリットを強調した。

 「Workday グローバル給与計算クラウド」では、同社が提供する英国向け給与計算システムをベースに、各国のサードパーティー給与計算システムを双方向で接続するインテグレーションツール「サードパーティー給与計算用クラウドコネクト」を開発。世界各国でビジネス展開するグローバル企業における人事・給与計算の効率化を支援する。

 さらに、同社が「グローバル ペイロール クラウド パートナー」に認定した給与計算サービスについては、「Workday」とより密接したインテグレーションを可能にする。「今回のペイロールとのパートナーシップ締結もこの取り組みの一環であり、日本企業に向けて、サードパーティー給与計算システムとのインテグレーションや、導入・管理にともなうコストや負担の軽減をサポートすることを目指す」(宇田川氏)としている。

唐沢 正和