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オールフラッシュ製品を超えたフラッシュストレージ「Oracle FS1」

Oracle FS1 Flash Storage System

 米Oracleは29日(米国時間)、フラッシュストレージアレイ「Oracle FS1 Flash Storage System」(以下、Oracle FS1)を発表した。自社のサーバー、OS、データベースの組み合わせを前提に設計されており、フラッシュメモリとHDDの両方をサポートしながらも、他社のオールフラッシュアレイを超える性能を提供するという。

 「Oracle FS1」は、エンタープライズSAN環境に合わせて設計され、PB(ペタバイト)クラスまでの拡張性を備えたフラッシュストレージアレイ。Oracle E-Business Suite、PeopleSoft、JD Edwards EnterpriseOne、Siebelなどのビジネスアプリケーションに向けたアプリケーションプロファイルを備えており、これらのアプリケーションのユーザーは、ワンクリックでアプリケーションストレージをプロビジョニングできるメリットを享受できるという。

 また、インテリジェントな管理フレームワーク「QoS Plus」は、高速学習と粒度の高い4段階のデータ階層化によって、適応可能かつ予測的なストレージリソースを提供。管理者の制御のもとで、あるいは自律的に、個別アプリケーションによる継続した、予測可能なパフォーマンスを利用できる。

 自社製品以外では、IBM AIX、HP-UX、Windows、VMwareなどをサポート。さらに、データを圧縮する「Hybrid Columnar Compression」機能、アプリケーションとユーザーデータの独立性を保つマルチテナント機能などを備え、パフォーマンス、コスト、ビジネス価値を同時に最適化するとした。

 なおOracleによれば、構成要素である「Oracle FS1-2」が、TB(テラバイト)あたり半分以下のコストで、EMC XtremIO X-Bricksの8倍のIOPSと9.7倍のスループットを提供するとのこと。さらに、640KBのブロックでデータを移動する方式により、HP 3PARおよびEMC VNX2よりも400倍効率的としている。

Oracle FS1の特徴
Oracleによる、EMC XtremIOとの比較

石井 一志