シマンテック、クラウド環境やNASを保護するためのウイルス対策ソリューション
株式会社シマンテックは12日、組み込み用途向けのウイルス対策ソフト「Symantec Protection Engine」を発表した。ラインアップには、「Symantec Protection Engine For Cloud Services」(以下、For Cloud Services)と、「Symantec Protection Engine For Network Attached Storage」(以下、For Network Attached Storage)を用意する。
「Symantec Protection Engine」は、組み込み用途を対象としたウイルス対策ソリューション。メールスキャン、ファイルスキャンに加え、URLフィルタリングを用いたWebスキャン機能も実装しているほか、米Symantecが買収したWebコンテンツ分類サービスプロバイダRuleSpace社のURL情報を既存のデータベースと連携させたことで、URLフィルタリングが強化された。また、通常の定義ファイルだけでなく、新規の感染リスクに即時対応が可能となる「Rapid Releaseファイル」にも対応しているため、より迅速に脅威を検知できるとのこと。
スキャン速度は、マルチスレッドとインメモリスキャンをサポートしたことで高速化されており、従来の製品と比べて同じ条件下でパフォーマンスが約50%向上した。また、実際にインターネットサービスプロバイダを通過するメールをサンプリングした結果、98%のファイルを1秒以内でスキャンできたという。
プラットフォームとしては、Linux、Solaris、Windowsを含む複数のOSをサポートし、幅広い環境に適用可能。大規模なトラフィックの増加に対しても、APIベースの負担分散機能により、システムの高可用性を確保する。
2つの製品のうち「For Cloud Services」は、クラウドサービスプロバイダなどの事業者や、クラウドサービスを社内構築する企業を対象とした製品。例えば、SMTPメールや携帯メール、インターネット上のWebアクセスやファイルダウンロード、オンラインストレージによるファイル共有環境などを脅威から保護できる。またコマンドライン、C/Java/C#など多様なSDKが提供されており、既存アプリケーションへの容易な統合が可能とした。価格は、最小構成時で年額11600円(税別)/ユーザー。
一方の「For Network Attached Storage」は、脅威からNASを保護するためのセキュリティ製品。遠隔地に設置されたストレージなど、物理的に管理が難しい場合でも、脅威を迅速に検知・駆除できるため、社内でのウイルス感染を防げるとしている。価格は、最小構成時で2320円(税別)/ユーザー。