王子製紙グループ38社、富士通の連結会計システムでIFRS対応へ


 富士通株式会社と株式会社富士通マーケティング(FJM)は、王子製紙グループの情報システム開発・運用を担う王子ビジネスセンター株式会社に、同グループ38社のIFRS(国際財務報告基準)対応に向けた次期会計システムとして「GLOVIA SUMMIT GM」を提供した。

 GLOVIA SUMMIT GMは、グループ経営管理を支援する会計システム。IFRS適用に向け2009年よりシステムの影響度分析を行ってきた王子ビジネスセンターは、約1年半の検討の末に同製品を選定した。

 GLOVIA SUMMIT GMの特長は、仕分け生成エンジンにより日本基準仕訳からIFRS仕訳を自動生成できる点。作業負担を軽減しながら、連結決算の早期化や効率的な複数帳簿管理を実現する。

 今回のシステムでは、グループ38社でGLOVIA SUMMIT GMを導入。現在3台のサーバーを1台に統合した上で、利用中のSAPシステムと連携させ、日本基準仕訳データに関連付けることでIFRS対応を図る。また、日本基準とIFRSの複数帳簿によるデータ量の急増、利用するグループ会社数の増加が見込まれるため、王子ビジネスセンターが運用するプライベートクラウド上にシステムを構築。システム運用の効率化を図りながら、王子製紙グループへ提供していく。

 王子ビジネスセンターでは、こうした機能や将来の拡張性、ならびにGLOVIA SUMMIT GMの明確なIFRS対応方針を評価し、選定の決め手とした。同社は、IFRS強制適用時期が政府により延期されたものの将来的な適用グループ会社の拡大を見据え、当初の計画通り2013年4月に新システムを本稼働させる予定。

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