富士通、最新の「Formula拡張仕様」などに対応したXBRLソフトの新版


 富士通株式会社は27日、XBRL(eXtensible Business Reporting Language)を採用したシステム構築を支援するソフトの新版「Interstage XWand V12」を発表した。同日よりグローバルに販売開始する。

 XBRLは、各種財務報告用の情報を作成・流通・利用することを目的に標準化された、XMLベースのビジネスレポーティング言語で、国内でも国税庁、日本銀行、東京証券取引所(TDnet)、金融庁(EDINET)などでXBRLを採用したシステムが稼働している。

 Interstage XWandは、財務情報のサプライチェーン実現を目指すXBRL規約に準拠しており、XBRLによる信頼性の高い財務データの抽出・交換が可能な、透明性の高いソリューションの構築を支援するという。また、XBRL構文解析、XMLスキーマ妥当性検証、XLinkの解析などを行う豊富なAPIが用意されているので、XBRL規約ではなくアプリケーションロジックに集中でき、短期にシステム構築を行えるとのこと。

 新版では、XBRLデータを検証するための最新仕様「Formula拡張仕様」に世界で初めて対応したほか、タクソノミー(財務諸表の勘定科目)の改版履歴を管理する「Versioning仕様」にも対応した。これによって、「Formula拡張仕様」に基づき監督機関などから提供される最新のルールで検証を行えるだけでなく、旧年度のデータを自動的に最新科目に変換できるなど、利便性が向上する。加えて、Webブラウザのフォーム入力により容易にXBRLを作成する機能が提供され、データ作成にかかるコストの低減が可能になるとした。

 価格は、実行環境用ソフト「Interstage XWand Runtime V12」が20ユーザーで300万円(税別)から、開発用ソフト「Interstage XWand Application Developer V12」が50万円(税別)/ユーザーから、XBRLツールキット「Interstage XWand Toolkit V12」が30万円(税別)/ユーザーから。いずれも、12月末の出荷開始を予定している。

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