ノックス、VMware専用NAS「Tintri VMstore」の上位モデル~容量や管理機能を強化


Tintri VMstore T540

 ノックス株式会社は19日、米TintriのVMware環境専用ストレージアプライアンス「Tintri VMstore」において、上位モデル「Tintri VMstore T540」を取り扱いラインアップに追加し、同日より販売開始すると発表した。出荷開始は11月下旬を予定する。

 Tintri VMstoreは、VMwareの仮想プラットフォーム上で、パフォーマンス低下を起こさずにシステムを運用可能という、VMware環境に特化した3Uラック型のNASストレージアプライアンス。LUNを排した設計思想により開発され、VMware製品とのAPI連携に対応した専用ファイルシステムを採用する点が特徴で、1ノード=1データストアになっているため、各アプリケーションの可視化と、個別に優先順位をつけた運用・管理を実現しているという。

 ディスクはSSDとSATA HDDとのハイブリッド構成になっており、I/O処理を、99%以上のヒット率でアクセスするSSDで実行するため、遅延を発生させることなく、高いパフォー
マンスを維持できる仕組み。さらに、インラインでの重複排除技術を搭載していることから、SSDの利用効率を高められるとした。

 新製品のTintri VMstore T540では、デュアルコントローラ構成によって冗長性を確保し、Tintri OSのアップデートやメンテナンス時にもサービスを停止する必要がなくなったため、ミッションクリティカルな環境にも適用しやすくなった。

 ストレージ部分は、I/O処理を担うSSDがほぼ倍増となる300GB×8へ増量されたほか、データ収容を担当するSATA HDDは3TB×8を搭載し、実効容量も従来比約50%増の13.5TBへ拡大されている。

 加えて、OSの新バージョンによる機能強化を受け、最新のVMware vSphere 5に対応。また、VM単位のレイテンシ把握機能を搭載する「Tintri VMstoreモニター管理機能」が拡張され、エンドトゥエンドでボトルネックを可視化できるようになった。ハイパーバイザー、ネットワーク、ストレージ個々に専用ソフトを用いて調査することなく、管理画面の閲覧だけで、インフラのあらゆるレイヤでレイヤごと、VMごと、仮想ディスクごとにレイテンシの詳細を把握・確認可能という。

 このほか、データと論理・物理ストレージとのアライメントを、ストレージ内のソフトが自動で調整する機能を搭載し、自動でストレージレイヤをデータに適合できるようになった。これにより、従来比で20~70%のパフォーマンス向上が見込めるとのこと。

 なお、こうしたOSの強化による新機能は、従来製品の「T445」にも適用できるとのことだ。

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