東芝PCとIBM Tivoliを連携、全社規模のセキュリティ・省エネを実現へ


 日本IBMと東芝は7日、ネットワーク端末向けのセキュリティ・省電力ソリューションを共同検証すると発表した。

 今回両社は、東芝のビジネスPCと「IBM Tivoli Endpoint Manager(TEM)」を連携させ、エンドポイント・マネジメントに関する2つのソリューションを検証し、有効性と技術的な実現可能性を実証したという。

 1つは、PCのハードウェアとTEMサーバーを連携させた全社規模でのセキュリティ運用管理。PCのハードウェアに実装されたセキュリティモジュールと、TEMサーバーのエンドポイント管理機能を連携させ、PCの起動を制御する。これにより、ネットワークに接続し認証されなければPCを起動不可にするなど、盗難時や紛失時、あるいは貸与期限の切れた状況において、PCの不正使用を防げるという。

 もう1つは、PCの消費電力を全社規模で計測し管理する技術。ネットワーク接続されたすべてのPCについて、充電中やサスペンドなどの電力消費状況を計測し、全社規模で電力消費状況を一括収集・表示する。これにより、企業の管理目標とユーザーの業務状況に応じて、ピークシフトなどの電源設定を個別ポリシーに沿って柔軟に管理できる遠隔統合監視・管理を実現するという。

 日本IBMは、今回検証した技術のセキュリティ機能拡張、各種機器への対応、および資産管理システムとの連携により、ソフト個々の自動導入や保守、PCのヘルスチェックなど、広範な管理運用ソリューションへ展開を検討する。

 一方、東芝は今回のソリューションに関して、今後パイロットテストを行い、新機能を搭載した企業向けPCを国内・海外で販売する計画としている。

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(川島 弘之)
2011/6/7 12:35