NISSAY IT、XenApp 6で1万名規模のデスクトップクラウド環境を構築-約40%のコスト削減を実現
ニッセイ情報テクノロジー株式会社(NISSAY IT)は27日、保険業界向けクラウドサービス事業において、自社内に社員および協力会社社員1万名が利用する大規模なデスクトップクラウド環境を構築したと発表した。10月1日より利用を開始する。
ニッセイグループのIT戦略を担う会社として1999年に設立されたNISSAY ITでは、日本生命における基幹Webシステムの開発、およびテスト向けIT環境を構築するなど、保険業界のノウハウを生かした先進的なクラウドサービスを開発してきた。また、保険業界向けの各種ソリューションをクラウドサービスとして提供するための基盤構築にも取り組んでいる。
シトリックスの木村裕之副社長 |
今回、運用を開始するデスクトップクラウド環境は、その基盤上に構築されるもので、「Citrix XenApp 6」のアプリケーションストリーミング機能によって、アプリケーションの仮想化を実現。現在、社員が共通して利用している決裁システム、勤務管理システム、メールシステムなど約10のアプリケーションを、デスクトップクラウドから提供することにより、「約40%のコスト削減と、端末に縛られないワークスペースを実現した」(シトリックスの木村裕之副社長)という。
シトリックスによれば、1万ユーザー規模での同機能実装は、国内では初めてとのこと。また、Webトラフィックを高速化するWebアプリケーションスイッチ「Citrix NetScaler」をあわせて導入し、Webアプリケーションの利用環境も最適化している。
なお、保険業界向けクラウド基盤には、日本IBMのx86ブレードサーバー「IBM BladeCenter HX5」とディスクストレージ「IBM XIV Storage System」を採用しており、BladeCenter HX5の1台あたり、約200人分のデスクトップ環境やその管理のためのアプリケーションを集約。あわせて、デスクトップ仮想化環境の設計・構築には、自社グループでの導入経験などを持つ日立の支援を受け、2カ月での実装・稼働開始を実現したとしている。