ITHD、電話とWebを融合させる「クラウドテレフォニー」事業を展開


 ITホールディングス株式会社(以下、ITHD)は21日、米Ribbitと提携し、同社が提供する、電話とWebシステムをシームレスに連携させる次世代コミュニケーションサービス「クラウドテレフォニー」を、国内に事業展開すると発表した。

 クラウドテレフォニーは、音声コミュニケーションをはじめとするテレフォニー技術をWebシステムに組み込み、Webに付加価値を提供するクラウドサービス群およびプラットフォームの総称。単純な通話機能をクラウドサービスとして提供するだけでなく、電話機から取得できる電話番号・通話内容・通話時間や、携帯電話のGPS情報などをWebシステムと連携できるようになる。

 欧米のB2B/B2C市場では、こうしたWebシステムに音声技術を取り込んだ次世代コミュニケーションが発達しているという。ITHDでは「国内企業も今後は、顧客との接点を円滑かつ充実させることが重要な経営課題になる」と考え、販売促進マーケティングの見える化や、会員向けサービスの充実などのためにクラウドテレフォニーを活用していく意向。

 米国では、Salesforce CRMにプラグインして音声とSMS、CRM、メールなどを統合する「Ribbit for Salesforce」や、複数の電話(固定電話、携帯電話、IP電話、ソフトフォンなど)をWeb上で一元管理できる「Ribbit Mobile」などが提供されている。ITHDでは現状、これらの提供済みサービスを評価中。2010年内には、国内の企業ニーズの高いサービスから提供を開始し、今後3年間で50億円の売り上げを目指すとしている。

 さらにRibbitとは、高度な音声コミュニケーションサービスを提供するため、Ribbitが保有する多様な音声技術(ブリッジコール、SMS、Voiceメール、音声認識による音声テキスト化など)を基に、新たな「音声」の活用方法の研究・開発も進める方針。

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(川島 弘之)
2010/7/21 16:02