日本オラクル、開発のコラボレーションを促進する「AutoVue」新版

多彩なCAD/EDAデータを扱える情報共有基盤


アプリケーション事業統括本部 ソリューション本部 アドバンスト・ソリューション部 マネジャーの肥後智彦氏

 日本オラクル株式会社(以下、日本オラクル)は5日、技術情報などの可視化と連携を支援するアプリケーションの新版「AutoVue Enterprise Visualization 20.0」を発表した。

 AutoVue Enterprise Visualizationは、企業の経営者や担当者、顧客やパートナーといった外部関係者などで製品・技術情報を共有するエンジニアリング・コラボレーション製品。多彩なデータの閲覧とWebベースのコラボレーションにより、製品開発や保守業務の効率化を実現する。

 オフィス文書をはじめ、2D/3D CAD、EDAなど全475種のフォーマットに対応。Webベースの情報基盤として、AutoVueサーバー側でファイルを一括管理し、使用者はWebブラウザとJava VMのみで閲覧できる。非接続時には使用者のマシンに閲覧ファイル情報を残さないため、高いセキュリティを実現する。また、複数のユーザーで特定のデータを閲覧しつつ、修正個所の確認やアノテーション(コメント)などが可能なコラボレーション機能を備える。

オンラインでの情報共有の効率化多彩な対応フォーマット複数のユーザーで特定のデータを閲覧しつつ、修正個所の確認やコメントが可能

 新版では、新たに「AutoVue 3Dウォークスルー機能」と「オフライン機能」を搭載。

 前者では、保守担当者が実際に作業する現場を3次元のビューで再現し、作業経路や作業装置を表現する。建物の内部などを実際に歩き進んでいく人の視点を再現し、CADデータの「そこにいる化」を実現。「例えば、建設CADで実際に施工する前に建物内の見え方などを確認できる」(アプリケーション事業統括本部 ソリューション本部 アドバンスト・ソリューション部 マネジャーの肥後智彦氏)。

 後者は、ネットワーク非接続の際に、大型設備の設計図面などの情報をローカルにセキュアに管理し、ネットワーク接続時に更新分をサーバーにアップロードする機能。情報共有の効率化が図れる。

製品構成

 そのほか、複数ユーザーの同時作業、性能改善、他製品と連携強化を図った。製品連携では、「E-Business Suite」「JD Edwards」「Siebel」「Agile」「Primavera」などの日本オラクル製品などのビューワとして利用できるほか、オプションの「VueLink Integration」を利用すれば、「Oracle Universal Content Management」「Microsoft SharePoint」「EMC Documentum」などの主要な文書管理システムとも容易に連携する。

 製品構成としては「AutoVue Office/2D Professional/3D Professional Advanced/EDA Professional/Electro-Mechanical Professional」といった各モジュールを用意。それぞれ扱えるデータフォーマットが異なり、必要なものだけを選んで使える。

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(川島 弘之)
2010/7/5 16:33