キヤノンITS、ユーザーの利便性やセキュリティを強化したメール暗号化ソフト


 キヤノンITソリューションズ株式会社(キヤノンITS)は15日、米Voltage Securityが開発したメール暗号化ソフトの新版「Voltage SecureMail Gateway V4.0」を、6月16日より販売開始すると発表した。ユーザーの利便性やセキュリティが強化されているという。

 Voltage SecureMail Gatewayは、透過的なメール暗号化を行えるゲートウェイ型の製品。メールアドレスなどのIDを公開鍵として使用する暗号化方式「IBE(Identity-Based Encryption)」を採用しており、容易にセキュアなメール送受信を実現できるという。

 新版では新たに、Webブラウザで暗号メールを取り扱う「Zero Download Messenger」機能に復号通知機能が追加された。これは、受信者が暗号メールを復号した際に、送信者へメールで通知する機能で、送信者は、受信者がいつメールを復号したかを正確に把握できるので、メールが確かに受け取られた根拠を示せるようになる。

 またVoltage SecureMail Gatewayには、暗号メールを受け取った社外のユーザーが復号鍵を取得するのに用いる認証用パスワードを、受信者自身で設定できる機能が標準搭載されている。新版では、この機能において、パスワードを登録できるユーザーを、暗号メールの受信者のみに制限できるようになった。さらに、指定した日数が経過しても使用されなかったアカウントを、自動削除する機能が追加されたことで、不正にアクセスされるリスクを軽減したとしている。

 加えて、Zero Download Messenger機能でメールを作成する際に、受信者メールアドレスを入力する時のタイプミスを防ぐ目的で、LDAPサーバーへメールアドレスを確認する機能を追加。また、SSLサーバー証明書の期限切れを通知する機能の追加や、クラスタ機能の強化などをも行われている。

 価格は、100ユーザーで90万円(税別)から。このほか、年間保守料が初年度より必須となる。

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(石井 一志)
2010/6/15 11:57