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ブロードバンドタワーとNTT東日本、IOWN APNを活用した東京~北海道間1000km超のストレージ統合実証に成功
2026年10月28日 06:30
株式会社ブロードバンドタワーとNTT東日本株式会社は27日、次世代通信基盤「IOWN」におけるオールフォトニクスネットワーク(APN)を活用し、東京~北海道間1000km超のデータセンター拠点間におけるストレージ統合の共同実証を実施したと発表した。
実証実験では、東京拠点となるブロードバンドタワーの新大手町サイトにストレージ(Dell PowerScale F200×3台構成)とランサムウェア対策(Superna Eyeglass)を、北海道拠点となるNTT東日本の札幌東局にストレージ(Dell PowerScale F200×3台構成)を配置した。さらに、東京拠点と北海道拠点を「All-Photonics Connect powered by IOWN(100Gbps回線)」で接続し、2つの拠点を横断したストレージバックエンドネットワークを構築した。
実証の結果、東京~北海道間のような地理的に大きな隔たりのあるストレージ環境下においても、同一拠点構成時とほぼ同等の読み出し性能を維持することを確認した。ストレージは通信遅延やゆらぎの影響を受けやすく、従来は隣接するラックへの設置など場所に制約があるが、IOWN APNの低遅延かつゆらぎの少ない通信により、場所の制約を超えた設置が実現できた。
読み出し速度の低下は約3%にとどまり、同一拠点構成時とほぼ同等の性能を確認した。同一拠点内で構成されたストレージ環境と、実証での東京~北海道拠点間で構成されたストレージ環境における大容量ファイルの読み出しに要する時間差は1秒未満で、実際のサービス利用においてユーザーが体感する差は極めて小さいという評価となった。
同様にランサムウェア攻撃の対策についても、東京~北海道拠点で構成されたストレージへのランサムウェア疑似攻撃は、両拠点の領域共に正常に検知および防御されることを確認した。通常であれば監視サーバーとストレージは同一拠点に設置することを基本とするが、同環境であれば監視サーバーを1つの拠点に集約し、遠隔拠点の検知・防御についても正常に対応できるとしている。
この成果により、利用者はデータの保存場所を意識することなく、最寄りの拠点からストレージへアクセスし、必要なデータを活用できるようになり、距離の制約を受けないストレージシステムの実現とデータセンターの地方分散を推進するとしている。
両社は、今回の共同実証では、IOWN APNを活用することで1000kmを超えて離れたデータセンター間でも、ストレージを1つの基盤として統合的に利用できる可能性が示されたと説明する。これにより、拠点ごとにデータを置いて管理することが前提だったストレージのあり方が、データを最適な場所に置き、どこからでも活用しながら1つのシステムで一元管理する形へと変わることが期待されるとしている。また、今回の成果は、現状のICTの限界を超えた、新たな情報通信基盤を目指すIOWN構想の実現に向けた重要な一歩となるものだとしている。
活用領域としては、地方データセンターに蓄積した学習データを首都圏から直接活用する生成AI開発や、複数拠点にまたがるコンテンツ制作の効率化、ストレージの統合によるランサムウェア対策の一元化など、大容量データを扱うさまざまな業務への応用が想定されるとしている。
ブロードバンドタワーは、実証の知見をもとに、2026年9月に運用を開始したデータセンター「石狩新港サイト」をはじめ、全国の拠点をつなぐストレージシステムの実現に向けた検討を進めていく。また、NTT東日本はIOWN APNの社会実装を通じて、距離の制約にとらわれない通信環境の実現に取り組んでおり、ブロードバンドタワーはその通信基盤を生かした新たなデータ活用の形を追求するとともに、「ワット・ビット連携」を推進している。両社は引き続き連携を深め、データセンターの地方分散と、地方と都市を結ぶ新たなデジタル基盤の構築を通じて、持続可能な社会の発展に貢献していくとしている。
