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パナソニック デジタル、「Oracle AI Database@AWS」を活用したクラウド移行支援サービスを提供
2026年4月14日 09:00
パナソニック デジタル株式会社は13日、米Oracleが提供する「Oracle AI Database@AWS」について、AWS東京リージョンでの本格利用を見据え、米国リージョンでの技術検証を日本企業として初めて実施したと発表した。この検証で得られた知見をもとに、Oracle AI Database@AWSを活用したクラウド移行のPoC支援および設計支援サービスの提供を開始した。
Oracle AI Database@AWSは、Amazon Web Services(AWS)の環境で、Oracle AI Databaseに最適化された高性能データベース基盤であるOracle Exadataを直接利用できるサービス。これにより、すでにAWSを利用している企業は、クラウド環境を統一しながら、Oracle Exadataの高い性能や信頼性を生かした運用が可能になる。
また、これまでOracle Cloud Infrastructure(OCI)上で提供されてきたOracle ExadataをAWS環境でも利用できるようになることから、マルチクラウド戦略を採る企業にとって、柔軟なシステム設計やリスク分散が可能になる。
検証では、バージニア北部/オレゴンリージョンのOracle AI Database@AWSを用いて、「閉域接続の検証」「バックアップ構成の検証」「Data Guardを用いたDR(災害対策)構成の検証」「OEM(Oracle Enterprise Manager)による監視構成の検証」の4つの要素を中心に技術検証を行った。
閉域接続の検証は、AWS側ではODBネットワーク/Transit VPC/Transit Gatewayを用いて構成し、OCI側ではローカルピアリングゲートウェイ(LPG)と動的ルーティングゲートウェイ(DRG)を利用した。これにより、AWS VPCとOCI管理のExadata基盤をセキュアかつ閉域網で接続できることを確認した。
バックアップ構成の検証は、RMANを用いたバックアップ取得が可能であることや、OCI Object Storageを使ったバックアップ構成も有効であることを確認した。災害対策の観点からも、AWSとOCIを組み合わせて実現できる運用性を確認した。
Data Guardを用いたDR構成の検証は、AWS側・OCI側双方からOracle AI Database@AWS上のExadataへData Guardを構成し、OCIコンソール上でスタンバイDB作成が成功した。障害発生時には、AWSまたはOCIのいずれの環境からでもフェイルオーバーが可能であることを実証した。
OEMによる監視構成の検証は、AWS側でTransit VPCにOMS/OMRを構成し、OCI側でExadataノードにOEMエージェントを導入。CPU使用率・I/Oなどのメトリクスが閉域接続経由で正常に収集可能であることを確認した。これにより、AWS/OCIの複合環境でも、Exadataの詳細監視を行えることを実証した。
パナソニック デジタルはこれまで、Oracle AI Databaseの設計・運用に関して、パナソニックグループ全体で2000以上のデータベースを管理し、OCIへの大規模移行を推進してきた。例えば、1万8000人が利用する販売統計分析システムのOCI移行では、年間7000万円のインフラコスト削減を実現しており、AWS環境においても、Amazon RDSの運用やクラウド統合の実績を持ち、現在約100以上のデータベースをAWS上で安定運用しているという。
新たに提供するサービスは、こうしたオンプレミス/OCI/AWSにまたがる実運用で培った知見とノウハウをもとに、Oracle AI Database@AWSのPoC検証や構成設計を支援する。単なる理論や机上検討ではなく、実際の大規模運用を前提とした現実的な観点から、クラウド移行の技術検討を支援する。