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NTT西日本、デジタル学修歴証明書システムを国内の大学向けに提供

 NTT西日本株式会社は21日、米Instructure(以下、インストラクチャ)とパートナー契約を締結し、インストラクチャが世界各国で提供するデジタル学修歴証明書サービス「パーチメント・デジタリー・サービス」ならびに「パーチメント・デジタリー・レシーブ」(以下、パーチメント)を、NTT西日本が提供する「証明書発行サービス」のオプションとして、国内の大学向けに提供を開始すると発表した。

 これにより、顧客が従来個別に郵送やメールなどでやり取りしていた海外の教育機関との証明書のやり取りを、信頼性と国際通用性の高いパーチメントを通じて行えるようになる。

 NTT西日本はこれまでも、「オンライン送付機能」の提供により、デジタル学修歴証明書の発行によるDX、ペーパレス化、業務負荷の削減の推進に貢献してきた。

 インストラクチャの「パーチメント」は、世界135カ国以上の組織で利用され、電子署名により改ざん防止対策が施されたデジタル学修歴証明書を、メールのほか、信頼性の高い「パーチメント」のネットワーク経由でやり取りできる。「パーチメント」は、世界各国の主要な大学や学位評価機関においてその信頼性を高く評価されており、中国やカナダ、オーストラリアなどでは各国の多数の大学が参加して、デジタル学修歴証明書のやり取りが行われているという。

 こうした中、国内の顧客から海外の教育機関との証明書のやり取りに業務負荷がかかっており、よりスムーズに海外とやり取りを行う仕組みを提供してほしいという要望が多数寄せられており、その課題解決を目的としてサービス提供開始に至ったと説明している。特に学修歴証明書の偽造対策としてデジタル化が進展している海外とのやり取りでは、信頼性の高い方法が求められるという課題があり、NTT西日本とインストラクチャは、海外との信頼性の高いやり取りの支援を強化することで、教育の国際化を進める顧客のニーズに対応するとしている。

 パーチメント・デジタリー・サービス(Parchment Digitary Services)は、電子署名とタイムスタンプにより改ざん防止対策が施されたデジタル学修歴証明書を、学生がポータルサイトからメールやパーチメントのネットワーク経由で海外の教育機関に共有できる機能を提供する。管理者から一括で海外の教育機関に共有する機能も提供する。国際通用性や信頼性の高いサービスを使って証明書を共有することにより、受取先の海外の教育機関からの証明書についての問い合わせを削減し、顧客の業務負荷を軽減する。

 パーチメント・デジタリー・レシーブ(Parchment Digitary Receive)は、顧客が志願者からデジタル学修歴証明書をパーチメントのネットワーク経由で受け取り、管理し、検証するための安全なオンラインポータル。パーチメント管理者ポータルサイトでは、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アジア太平洋地域、中国など、海外のパーチメント参加機関が発行するデジタル学修歴証明書を直接受領する機能を提供する。証明書の受付プロセスを自動化し、事務処理を削減、入学・採用決定を迅速化する。サービスは顧客の業務負荷を軽減するとともに、デジタル学修歴証明書に対する信頼性を高める。

 NTT西日本では将来的に、証明書発行サービスとパーチメントをAPIで連携し、証明書の申請、決済からパーチメントのポータルサイトへの格納まで、オンラインで自動連携する仕組みの開発を予定している。これにより、顧客の業務負荷のさらなる軽減を目指すとしている。