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DNP、社員が持つノウハウの可視化と継承を支援するサービス
生成AIを活用し、蓄積した情報を誰もが活用できる環境を提供
2025年10月8日 09:00
大日本印刷株式会社(以下、DNP)と株式会社DNPコアライズは7日、ベテランをはじめとした企業の社員の経験・知恵などのノウハウを整理して可視化する「DNPノウハウ継承支援サービス」を提供開始すると発表した。
「DNPノウハウ継承支援サービス」は、社員の経験・知恵などのノウハウを整理して可視化することで、企業のノウハウ継承などを支援するもの。DNPが蓄積してきた“ノウハウ継承の実践知”を活用して設計されており、経験や知識を継続的に共有できる仕組みを提供する。
サービスの開発にあたっては、DNPの熟練技術者へのインタビューやワークショップを実施し、ノウハウをどのように整理・言語化すれば効果的に伝承・継承できるかを検証して、その結果を基にサービス化したという。
また、生成AIの活用により、蓄積した情報を誰もが共有・利用できる環境を提供する。具体的には、DNP独自のデータ構造化技術を用いて、属人化された情報や社内に分散して存在する情報を生成AIが認識しやすいデータ形式に整理しているため、生成AIの大規模言語モデル(LLM)や検索拡張生成(RAG)の技術を活用して、チャットボット等で効率的にノウハウの共有・活用を行えるとした。
さらに、企業独自の文化やルールなどに配慮した設計で、円滑な運用と持続的な改善を支援可能。加えて、月次レポートによる利用状況の分析、FAQデータの最適化、AIのチューニングなど、サービス導入後も継続的にサポートする仕組みも備えている。
なおDNPでは、正式提供に先立ち、サービスの一部である生成AI活用支援を一般社団法人日本自動車工業会(自工会)/一般社団法人日本自動車部品工業会(部工会)へ提供した。両会では、「自動車産業サイバーセキュリティガイドライン」に関する、自動車メーカーやサプライチェーンを構成する各社など、自動車産業に関わる企業からの多様な問い合わせに対応し、90%の回答精度を実現したとしている。