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JSOL、IDガバナンス管理支援ソリューション「J's SAFE IGA」を提供
IGA領域のクラウドサービス「Saviynt」を基盤とし、JSOLのノウハウを組み合わせてサービス化
2025年3月21日 13:11
株式会社JSOLは19日、企業におけるIDガバナンスおよびID管理(IGA:Identity Governance & Administration)の課題解決に向けた包括的ソリューション「J's SAFE IGA」を提供開始した。
J's SAFE IGAは、IGA領域のクラウドサービス「Saviynt」を基盤とし、JSOLのID管理実績とノウハウを組み合わせてパッケージ化することで、短納期・低コスト・適正品質での導入を実現。加えて、Active DirectoryやSAP、ServiceNowとの自動連携を可能とする。
JSOLでは、企業におけるデジタル化の加速に伴い、IDおよびアクセス権限の適切な管理の重要性が増していると説明。例えば、さまざまな業務のデジタル化が進んだことでアプリケーションの種類が増えたほか、情報システム利用者の雇用形態も多様化し、社内ネットワークに加え自宅をはじめリモートからのアクセスなど多岐にわたり、セキュリティ面からも企業が管理すべきIDの数は増加傾向にあるとしている。
こうした中で、多くの企業では増加するIDや多様なアクセス権限を適切に管理するためのツールとして、IGAツールの導入が図られているが、導入に当たっては各社の状況やニーズを聞き取り、それに基づく必要な機能を検討・選定するため個別対応となるほか、場合によってはシステムの改修が必要となるケースもあると説明。そのため、導入までに時間およびコストがかかる、既存システムとの連携は都度対応など、IGAの導入にはいくつかの課題があったという。
これらの課題を解決する包括的ソリューションとして提供するJ's SAFE IGAは、IGAソリューションに必要な機能を付加したパッケージとして提供することで、短納期・低コスト・適正品質での導入を実現する。
IGA導入の際には、正社員や派遣社員・所属組織など、IDや権限管理の源泉となる人事システム情報の取り込みが重要となるが、IGAツールと連携させるために人事システムの仕様を変更することは非常にハードルが高いのが現状だと説明。そこで、J's SAFE IGAでは、源泉取り込み方式やID連携方式といった運用自動化機能を付加して標準パッケージ化することで、効率的な導入を実現する。
また、パッケージは汎用性の高いパラメーターを標準機能として搭載しているため、多くの企業で導入されているActive Directory、SAP、ServiceNowといったアプリケーションについては、Saviyntで提供されている自動連携機能を用い、短期間での導入が可能となる。
加えて、連携アプリケーションにおける年次でのID棚卸しやシステム監査対応においても、パッケージではIDの最終ログイン日時や権限付与状況などを一画面で確認できるレポート機能を搭載しているため、日々の運用業務における負荷軽減が期待できるとしている。自動連携を可能とするアプリケーションについては、順次拡大予定。
パッケージの導入により、IGA導入コストはJSOLの従来比で30%削減可能となるほか、ID・権限管理に関わる運用作業の自動化により、例えば1万~2万IDを利用する企業がSaviyntを単品で導入した場合、年間運用費が4000万から1億6000万円の削減が見込めるなど、大幅なコスト削減を実現すると説明。
さらに、運用自動化により、ユーザーの職務や役割に基づいた、必要最小のアクセス権限が付与されたIDを早期に発行可能なため、セキュリティの担保に貢献するとともに、IDおよび権限について、連携アプリケーションとの統合管理となるため、各種法規制への準拠漏れのリスクを軽減するとしている。
JSOLでは、より多くの企業に対してIDガバナンス管理の課題解決に貢献するとともに、今後も顧客のニーズに応じたソリューション機能の拡充を進めていくと説明。こうした取り組みのもと、J's SAFE IGAの販売促進を含めたサイバーセキュリティ領域において、2030年度売上高100億円を目指すとしている。