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SCSK、Dropbox内のファイルを対象とした生成AIに基づく自然言語検索機能を提供

 SCSK株式会社は、Dropbox内に格納されている大量のフォルダやファイルに対して生成AIを活用することで、ユーザーが必要な情報へ迅速に到達でき、業務効率の向上に貢献するサービスを、2月3日に提供開始すると発表した。

 SCSKはこれまで、Dropboxの管理機能やデータ共有機能を強化する「Smartdbx」を提供し、顧客のDropbox運用管理における効率性と利便性の向上を実現してきた。しかし、一部の顧客から、Dropbox内の大量かつ大容量なファイル群から、必要な情報を検索するのに時間がかかるため、効率化を求める声が寄せられていたという。

 この課題を解決するため、顧客の情報検索力を強化し、業務効率化を支援することを目的に、SCSKはDropboxの知見を活用し、Smartdbxに生成AIに基づく自然言語検索機能を実装した。

 サービスは、生成AIが得意とする自然言語処理と、DropboxのAPIを活用することで、ユーザーが簡単かつ迅速に、必要な情報を見つけられるようにする。ユーザーは自然言語(話し言葉)で問い合わせるだけで、自分がアクセス権を持つフォルダーから最適な検索結果を見つけられる。

 さらに、ドキュメントの要約を生成し、自然言語で表示することで、検索結果のファイル内容をすぐに把握できる。ファイルのリンクを表示し、検索結果のファイルへ即座にアクセスすることや、過去の検索履歴から迅速にアクセスできる。これにより、検索にかかる時間を短縮し、業務効率の向上に貢献する。

 Dropboxを利用中の顧客は、Smartdbxを導入するだけでサービス使用でき、事前のAIモデル作成を行うことなく、すぐに利用できる。現在利用中のDropboxの機能や設定を変更する必要はなく、各ユーザーのファイルアクセス権限に基づいてデータを取得するため、誤って権限のない情報にアクセスする心配もない。

 事前にファイル検索を行い、生成AIで使用するデータを限定することで、誤回答のリスクを軽減。検索されたファイルのリンクや要約が回答と同時に表示されるため、すぐに内容を確認できる。また、検索履歴は全て保存され、同じ条件での再検索時には生成AIの待ち時間や追加のコストが発生しない。

 サービスは、Smartdbxのオプション機能として提供し、料金は生成AIサービスの使用量に基づく従量課金とする予定。

 SCSKでは今後、業種・業務に特化した機能や、Dropboxが連携するクラウドサービスとの結合を視野に入れ、顧客とのディスカッションを通じて、SCSKが持つ生成AIやデータ活用のノウハウを生かした業務効率化につながる機能の追加開発を企画するとしている。