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パナソニック コネクト、資産管理クラウドサービス「Assetier」を提供開始
QRコードを用いてさまざまな設備や機器の資産情報を取得可能
2023年7月6日 06:30
パナソニック コネクト株式会社は5日、資産管理クラウドサービス「Assetier」を同日より提供すると発表した。
Assetierは、ネットワークに接続できない什器や機器、小さな備品なども含め、さまざまな資産の情報をQRコードで取得し、クラウド上で一元管理するサービス。固定資産やIT資産、リース・レンタル資産、少額・簿外資産、在庫資産など、あらゆる有形資産に対応する。
Assetierの一番の特長は、QRコードを用いてさまざまな設備や機器の資産情報が取得できることだ。QRコードを活用することで、これまで資産管理の対象から外れていたネットワークにつながらない有形資産をすべて一元管理できるようになる。QRコードをスキャンするだけで資産情報を読み取れるため、棚卸し作業を効率化できるほか、目視確認や個人判断によるミスも削減できるという。QRコードは一般的なスマートフォンやタブレットでもスキャンできるため、専用端末を新たに用意する手間やコストも必要ない。
またAssetierは、クラウド型資産管理プラットフォームとしてさまざまな情報を集約できる。資産の名称や数量などの基本情報に加え、リースまたはレンタル品であるかどうかや、修理点検の履歴、保守契約内容などの情報も管理することが可能だ。資産の拠点間での移動や廃棄といったトレーサビリティも管理できるため、無駄な購入の抑制にもつながるとしている。
オプションとして提供されるダッシュボード機能では、目的別に資産情報を多面的に可視化できる。例えば、リースやレンタルの満了期限および台数、拠点別での保有数の比較、保有資産のカテゴリー分類、購入業者や購入費用の比較など、さまざまな情報を分析してグラフ表示することが可能だ。
人手不足で運用面に不安を抱える企業に対しては、全国体制で資産管理業務をサポートするBOPサービスをオプションで提供する。同サービスでは、要件定義やラベルの発行と貼付、資産登録などの導入フェーズから、棚卸しや管理代行といった運用フェーズ、さらには運用フローの分析やレポーティング、運用改善の提案といった活用フェーズまでをサポートする。
提供プランとしては、「トライアル」「スタンダード」「エンタープライズ」の3つのプランを用意する。トライアルは無料で、管理対象資産数が100、ユーザーIDが1、利用期間が30日間に制限されている。スタンダードは、管理対象資産数が5万未満で、ユーザーID数が100未満、最低契約期間は1年間となり、店舗や支社・支店を複数保有している企業や、工場や研究施設で多くの機器などを抱える企業に向けて提供する。エンタープライズは、管理対象資産数が5万以上もしくはユーザーID数が100以上の個別対応プランとなる。
パナソニック コネクト 現場ソリューションカンパニー サービスプラットフォーム総括部 ダイレクターの溝部秀明氏は、「2023年度はまずAssetierというサービスの認知向上に注力する」としつつ、導入目標について「2023年度に新規で10社と契約し、50万アイテムの資産を管理することを目標とする」と話す。
また、来年度以降は目標数値を倍増させるとしながらも、「BOPサービスを通じて顧客とより深くつながることを重視しつつ、販売規模も拡大していきたい」としている。
さらに、将来的にはAssetierと顔認証サービスを組み合わせ、顔認証を活用した資産の持ち出しや返却時の本人認証、画像解析技術を活用した資産の移動や持ち去り検知なども検討中だという。「資産管理サービスと、当社の強みである顔認証技術を組み合わせることで、厳格な本人確認を行いながら資産管理の精度を高めていきたい」と、溝辺氏は今後の展望を語った。