ニュース

旭化成とTIS、偽造防止プラットフォーム「Akliteia」を食品偽装対策ソリューションとして活用開始

「はだての生うに」に適用、ブランド価値の保護に向けた取り組みを実施

 旭化成株式会社とTIS株式会社は20日、共同で構築した偽造防止デジタルプラットフォーム「Akliteia(アクリティア)」を、食品偽装問題へのソリューションとして活用開始すると発表した。高級ウニの水産加工業者、羽立水産株式会社が提供する「はだての生うに」にて、取り組みを開始する。

 羽立水産ではかねて、同社製と偽装されたウニの流通が増加していることに懸念を抱いていたが、水産物はトレーサビリティを確保するためのシステムが不十分なこともあって、十分な対策が取れていなかったという。

 一方の旭化成では、2022年よりアパレル業界向けに偽造防止ソリューションの提供を開始し、新たな用途として食品偽装対策への展開を模索していたが、羽立水産からのアプローチを受けて、「はだての生うに」の偽造防止対策にAkliteiaを活用し、真贋(しんがん)判定を行える手段の提供に向けた取り組みを開始することになった。

 この取り組みでは、旭化成の独自技術によって作られた偽造困難なラベルを、商品のパッケージに貼付。ラベル上には、真正品であるという表示とQRコードを付記して、消費者への情報提供を図る。

 なお羽立水産では、Akliteiaの偽造防止ラベルは無色透明で薄いため、商品につけやすく、現場での作業を阻害しない、ウニを輸送する際の航空運賃に響かない、といったメリットが期待できると説明。また、消費者の購買意欲を大きく左右する製品やパッケージのデザイン性を損なわない点もメリットとして挙げている。