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ソフトバンク、東京大学と共同で次世代AI人材育成を目的とした教育プログラムを実施

 ソフトバンク株式会社は21日、国立大学法人東京大学と共同で、「Beyond AI 研究推進機構」の取り組みの一環として、東京大学の学生を対象に、次世代のAI(人工知能)人材の育成を目的とした教育プログラムを、2023年2月1日から3月1日まで実施すると発表した。このプログラムの参加申し込みの受け付けを、12月2日に開始する。

 Beyond AI 研究推進機構は、世界最高レベルの研究者を擁する最先端のAI研究機関を目指して、東京大学、ソフトバンクおよびヤフー株式会社によって設立され、2020年7月から共同研究を開始した。最先端のAI研究を行う「中長期研究」や、研究成果を基に事業化を目指す「ハイサイクル研究」などの取り組みを行っている。

 今回は、その取り組みの一環として、世界で活躍できる次世代のAI人材の育成を目的に、東京大学の学生を対象として、AIやデータ活用について実践的に学び、ビジネスの最前線を体感できるプログラムを実施する。

 ソフトバンクは、このプログラム全体の企画と運営を行う。ソフトバンクが企業向けに提供するAI・DX人材育成サービス「Axross Recipe for Biz」の提供や、ソフトバンクの出資先であるFindability Sciencesとの連携など、グループのリソースやノウハウを活用する。

 プログラムでは、AIとデータを活用し、SDGs(持続可能な開発目標)領域におけるビジネスの企画とサービスのプロトタイプの開発を行う、データハッカソンを開催する。Axross Recipe for Bizを活用して、実践的なAIコンテンツと、Web上で一般公開されているデータなどを組み合わせ、AIによる社会課題の解決のアイデアとアプローチ方法の検討および企画を行い、英語で最終発表を行う。

 開催期間は2023年2月1日~3月1日。最終発表会は2023年3月8日。申込受付期間は2022年12月2日~2023年1月15日。参加対象者は、東京大学に所属する学部生、大学院生(修士課程まで)。参加費は無料。

 また、データハッカソンでプロトタイプを作成するために必要な、ビジネスの知識やスキルを学べる勉強会や、他の参加者と交流できる交流会を開催する。全10回開催する勉強会では、Axross Recipe for Bizのカリキュラムや、ビジネスの現場で活躍するゲストが講師を務める。

 さらに、データハッカソンの参加者全員に、Axross Recipe for Bizのコンテンツを自由に学べるアカウントが提供されるため、eラーニングを通して、参加者自身でAIの基礎やPythonによるデータ分析を学べるほか、最新のAI技術を実装する体験などができる。

 データハッカソンの上位入賞者には、AIによる予測分析サービスを提供するFindability Sciencesのインドにある拠点で、インターンシップへの参加機会を提供する。AI開発の最前線での就労体験に加え、現地の学生やデータサイエンティストとの交流の機会などを提供する予定。

 ソフトバンクは、今後も東京大学とともに、グローバル規模で活躍する次世代のAI人材の育成に貢献するとしている。

教育プログラムのイメージ