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富士通がソフトウェア型IP-PBXシステムを製品化、従業員のスマートフォンやPCを内線電話として利用可能に

 富士通株式会社は5日、従業員のスマートフォンやPCを内線電話として利用可能にするIP-PBXシステム「Fujitsu テレフォニーソリューション ソフトウェアPBX」(以下、ソフトウェアPBX)を、同日より提供開始すると発表した。

 ソフトウェアPBXは、ソフトウェアベースで提供されるPBXシステム。従業員のスマートフォンやPCを内線電話として利用でき、オフィスの外線代表電話への着信時、オフィスだけでなく、社外にいる従業員のスマートフォンでも電話を受けられるようになるため、場所を問わず電話応対や取り次ぎを行えるようになるという。また、夜間や対応時間外において電話に出られない旨の音声通知、緊急時の連絡先通知などの自動応答も、「ソフトウェアPBX」の設定により対応可能だ。

 現在提供中のIP-PBXシステム「Fujitsu Network LEGEND-Vシリーズ」(以下、LEGEND-V)を利用している企業は、電話機やPHSなどの既存設備をそのまま活用して、段階的に新システムへ移行でき、最小限のコストで電話設備を更新可能。従来のハードウェアとの一体型製品と異なり、ソフトウェア型で提供されるので、従業員の規模やニーズに応じた柔軟なシステム構築にも対応する。例えば、業務システムが稼働している既存サーバーやクラウド環境にソフトウェアPBXを搭載すると、TCOを軽減できるとのこと。

 今後は、Microsoft Teamsなどのビジネスコミュニケーションツールとの連携機能を追加する予定で、外線代表電話への着信をソフトウェアPBXで利用する固定電話、スマートフォン、PCなどの端末で応答し、Microsoft Teamsを利用する端末へ転送するといった使い方にも対応するとした。

 加えて、各業種の業務システムと電話機能の連携機能も提供を計画しており、例えば医療分野では、病院の医療システムとの連携により、従来のPHSの代わりに医師や看護師にスマートフォンを配布し、患者の緊急時には内線電話として利用しつつ、患者情報を即時に通知する、といった機能を提供可能になるとしている。

 富士通では、ソフトウェアPBXに関して、2025年度までに2400社(団体)への導入を目指して展開を進める考えだ。