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Yahoo! JAPANとトレジャーデータが連携、プライバシー保護とマーケティングニーズを両立するデータクリーンルーム「Yahoo! Data Xross」を来春提供

 ヤフー株式会社(以下、Yahoo! JAPAN)は19日、トレジャーデータ株式会社と連携し、新たなデータクリーンルーム「Yahoo! Data Xross(ヤフー・データ・クロス)」を2023年春ごろに提供開始すると発表した。

 Yahoo! JAPANとトレジャーデータでは、昨今のサードパーティークッキーの規制や、改正個人情報保護法の施行、iOS14.5における計測環境の変化などにより、企業のマーケティングのあり方が大きく変化していると説明。企業は顧客のプライバシー保護を前提としながら、自社サービス内で顧客との接点を築き、その企業内に散在する顧客データを統合・分析・活用していくことで、顧客とのエンゲージメントを強固にする体制を構築することが、これまで以上に求められているとしている。

 こうした背景を受け、トレジャーデータが保有する国内外450社以上に提供している顧客データ基盤「Treasure Data CDP」内に格納されたデジタル広告やメール配信、アプリプッシュ通知の履歴などの顧客データを、プライバシー保護を最重視した安全な環境で取り扱い、Yahoo! JAPANが保持するデータを用いた分析などができるデータクリーンルーム「Yahoo! Data Xross」の開発を開始したという。

 これにより、企業はより深い顧客インサイトの抽出やレポートの作成、分析結果をもとにした有効な広告配信の実施が可能になり、これまで困難だった実購買データやオフラインコンバージョンへの広告貢献の可視化などができる世界を目指すとしている。

 Yahoo! Data Xrossは、プライバシー保護を最重視した安全な環境として、Treasure Data CDPに格納された顧客データを、プライバシー保護を最重視した安全な環境で取り扱うことができる。また、あらかじめYahoo! Data XrossとTreasure Data CDPとのデータ連携を行うことで、企業のシステム開発負担も軽減できる。

 顧客IDベースでの計測や分析が可能で、企業は従来のクッキーベースではなく、顧客IDベースでの顧客インサイトの抽出や広告効果の計測ができる。また、将来的には最適化された広告の配信の実現を目指す。

 企業はTreasure Data CDPに格納された顧客データを活用し、Yahoo! JAPANの持つデータにより分析することで、顧客インサイトの可視化や、オフラインデータも含めた広告効果の可視化が可能になり、マーケティングの効率化や高度化を実現する。

 Yahoo! JAPANでは、ユーザーのプライバシー保護を最重視しながら、今後もさまざまな企業との密接な連携を通じて、ユーザーと企業の双方にとって価値のある情報接点を提供していくとしている。