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日商エレとKii、LPガス事業者・灯油事業者向け「AI最適配車Powered by Kii」を提供

 日商エレクトロニクス株式会社(以下、日商エレ)は15日、Kii株式会社と開発したLPガス・灯油の配送事業者向けAI最適配車サービス「AI最適配車Powered by Kii」を提供開始した。

 日商エレとKiiでは、LPガスや灯油などのラストワンマイル配送において、深刻な人手不足により配送の効率化が急務となっていることを受け、すべての配送担当者がチームを組んで、「いつ/だれが/どこに」配送するかをAIが決定支援する「チーム制」を実現することで、脱属人化と配送コストの低減、事業継続性の向上を可能とする最適配車サービスを開発。2019年4月からLPガス・灯油事業者に提供してきた。

 しかし、最適配車サービスは、チーム制配送の導入は能力や経験のある配送担当者にとってはこれまでの業務の仕方を大きく変えるものであり、簡単には受け入れ難いものだったという。

 そこで、日商エレとKiiでは、配送の現場に入り、配送担当者の意見・要望を聞き取り、日々の業務で発生する課題のリサーチを開始。どのような現場においても、効率的で事業継続性の高い配送を実現するサービスを目指し、配送担当者に寄り添い、学び、熟練のノウハウを現場に還元させ、バージョンアップを重ねることで、経営者が考える理想の配送と配送担当者が考える理想の配送をともに実現する「AI最適配車Powered by Kii」を完成させたとしている。

 AI最適配車サービスPowered by Kiiは、既存配送業務と比べて20%以上の時間短縮を実現。配送担当者の働き方や能力や経験に合わせた配車計画の調整と立案が可能で、「チーム制」による脱属人化の実現と配送員同士の公平性の確保や、「チーム制」と「個人担当制」のハイブリッドな運用による配送担当者の満足度向上、カーボンニュートラルを実現する効率的な配送が可能になるとしている。

 さらに、事業承継による配送統合、販売店からの配送の請負、他社と共同配送会社の設立など、複数の配送網を統合する場合に利用すると、大きな効果を発揮するという。

 日商エレでは、2022年度にサービスを20社の事業者に導入し、170万配送地点をカバーすることを計画する。また、自動販売機補充や廃油回収など、定期的に特定地域に配送して回る必要のある事業では、LPガス配送、灯油補充で培った最適配車システムと配送ノウハウを活用することで、同様の改善効果を実現することが可能だとして、双日グループの幅広い顧客基盤を活用して、AI最適配車Powered by Kiiを多業種に提供していくとしている。