NTTテクノクロス、機械設備の異常音をAIが検知するソリューションを提供

　NTTテクノクロス株式会社は29日、機械設備の異常音を検知し、故障や不備への早期対策を可能にする製品を4月1日から販売開始すると発表した。

　新製品は、これまでは熟練技術者が経験や勘で判断していた、「いつもと違う」音をAIが検知するソリューション。このソリューションでは、まず、NTTコンピュータ＆データサイエンス研究所が開発した異常音検知技術AIを用いて、機械設備が正常に稼働している音を機械学習する。その上で、正常な音を基準にして異常な音との乖離（かいり）を数値化し、この数値（異常度スコア）が大きくなった場合に、操作端末のディスプレイにアラートを表示してくれる。

　正常な音を基準にするため、異常な音のパターンをAIに学習させる必要がなく、想定外の異常音などにも柔軟に対応できる点が特長。また、長年の経験や勘がないと気づかないようなわずかな異常音も、AIが正確かつ客観的に検知してくれるので、故障や不備への早期対策を可能にするとした。

AIによる異常度スコアの算出イメージ

　なお、導入が簡素化されているのも大きな特長で、利用するマイクは、対象の機械設備横のスペースに非接触で設置するのみ。搭載される機能も収音・機械学習・検知とシンプルで、準備や利用に特別な専門知識を必要とせず、AIの学習時間も、機械設備稼働音の収録を含め約半日で終わるので、迅速に利用を始められるとのことだ。

利用イメージ

　価格は、マイクとそれを接続する小型PC、マニュアルなどのセットが19万8000円（税別）。