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セイコーソリューションズ、顔写真入りQRコードを活用した新たな本人認証サービス「QRMe(仮称)」を開発

 セイコーソリューションズ株式会社は11日、大きな顔写真と一体化したQRコードを活用した本人認証サービス「QRMe(仮称)」の2021年秋以降の提供開始を目指し、新たにQRコードに関する特許を出願したと発表した。

 本人認証サービス「QRMe(仮称)」は、ID/パスワード不要の本人認証サービス「認証BANK QR Auth」にて協働している神戸大学森井昌克教授が研究した、QRコードの生成技術をベースとしている。QRコードの中央に顔写真を大きく表示し、顔写真周辺に配置したドット部に顔写真から生成したデジタル署名データを格納する。

本人認証サービス「QRMe(仮称)」イメージ

 対面での本人確認時に、顔写真と本人の顔との確認が容易であるだけでなく、顔写真と格納したデジタル署名データを読み取りアプリで照合することにより、簡単で確実な本人認証を実現できる。顔写真との照合による本人認証とあわせて、顔写真偽造を防ぐ、これまでにない特徴を持つ。

 例えばデジタル社員証として、社員証やIDカード施設利用証、資格証明証などをスマートフォンに格納しデジタル化でき、発行コストや現物管理の手間を大幅に削減するとともに、紛失リスクの低減にも寄与。入退室端末や入館ゲートとの連携により、ユーザーはスマートフォンをかざすだけでスムーズな入退室が可能となる。

 また、本人認証アプリとしては、eKYCとの連携で「QRMe(仮称)」を発行し、支店や店頭での手続きを伴うシーンで、「QRMe(仮称)」により確実な本人確認を実現する。印鑑の代わりに「QRMe(仮称)」を提示することで、印鑑レスでの手続きを可能にする。

 セイコーソリューションズは、顔写真を含む本人確認書類は複写や顔写真の入れ替えにより簡単に改ざんができ、ICチップを内蔵したカードは、ICチップ自体の改ざんは困難であるものの、カードの顔写真自体は改ざん可能という問題点が残ると説明。こうした課題解決を目指し、誰もが使い勝手のよい新しい本人認証サービスとして「QRMe (仮称)」の開発を進めるとともに、幅広くパートナー企業とも連携を取りながら、誰もが使いやすいサービス、プラットフォームを提供することで、顧客が推進するCX・UXの高度化とセキュリティの向上に貢献していくとしている。

 また、6月17日からオンラインで開催する「PCI DSSセキュリティフォーラム」において、「QRコードを活用した新技術で不正対策を」と題して、サービスに関する講演を行う。