ニュース
NTTスマートコネクト、聴診音のリモート伝達が可能なオンライン診療向け機能を開発
2020年12月23日 09:30
エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(以下、NTTスマートコネクト)は、医療機関が利用するオンライン診療システム向けに、聴診した心音や呼吸音のリモート伝達に適したWebブラウザベースの音声・映像通信サービスを、2021年1月下旬より提供開始すると発表した。なお同サービスは、株式会社シェアメディカルのオンライン診療システム「ネクステート・シナプス」の一機能として提供される予定。
昨今の医療分野では、訪問診療を通じた患者の受診機会拡大という課題があり、NTTスマートコネクトではシェアメディカルと共同で、リモート聴診の実現に向けた検討を行ってきたという。またリモート聴診は、新型コロナウイルス感染症疑いのある患者を診療する医療従事者にとっても、環境改善に活用できることがわかってきたため、今回、NTTスマートコネクトでは新機能を開発し、シェアメディカルのネクステート・シナプスに機能提供することにしたと説明している。
同サービスは、NTTスマートコネクトのクラウド基盤上に構築したプラットフォームを利用し、聴診した患者の心音や呼吸音、および医師と患者双方の映像をリモート伝達する、Webブラウザベースのリアルタイム音声・映像通信機能を提供可能。
このサービスと、シェアメディカルが開発した、生体音のデジタルデータ化を行えるデジタル聴診デバイス「ネクステート」を組み合わせることにより、患者と医療従事者が離れた場所にいても、リモート聴診を加えた、より充実したオンライン診療を実現するとのことだ。
なおNTTスマートコネクトでは同サービスを、ネクステートと聴診器(チェストピース)以外の端末機器類を含めた、「リモート聴診パッケージ」として提供するとのこと。またネクステート・シナプスでは、「リモート聴診パッケージ」とネクステートをセットで提供する(聴診器自体は利用者側が用意する)。
なお今後は、リモート聴診時の心音や呼吸音、および診察映像をクラウド上で録音・再生できる機能の追加を予定しているほか、将来的には、AIを活用してオンライン診療を支援する機能なども追加を検討していく予定だ。