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富士通、金融業務を支援するAIスコアリングプラットフォームサービス「Finplex EnsemBiz」提供開始
2020年9月16日 13:51
富士通は16日、AIがスコアリング予測を行い、次の効果的なアクションを提示するAIスコアリングプラットフォームサービスを開発し、営業マーケティングやローン審査、不正検知など金融業界のさまざまな業務を支援する「FUJITSU Finplex AIスコアリングプラットフォームサービス EnsemBiz(以下、Finplex EnsemBiz)」として提供を開始した。
Finplex EnsemBizは、株式会社富士通研究所が開発したAI技術「Wide Learning」を組み込むことで、少ないデータでの高精度な予測と、次なるアクションの提示を可能にしたAIスコアリングプラットフォームサービス。
データの網羅的な組み合わせを列挙して分析することで予測を行い、予測結果に強い影響を与えたデータの組み合わせを根拠として分かりやすく提示することで、人が理解でき、納得性の高い結果を得ることができる。
たとえば、見込み客への営業マーケティングでは、顧客属性や過去のコンタクト履歴などのデータのすべての組み合わせの中から、商品を買う、買わないに影響を与えた組み合わせを抽出する。これにより、見込み客への効率的な営業アプローチを可能にし、さらに想定していなかったターゲット顧客の特徴の発見や理解につなげられる。
また、これまでのAI活用において、データサイエンティストが予測結果に基づき分析していた次にとるべきアクションを、AIが自動で複数提案する。予測に用いるデータの中にアクション項目を入れ、組み合わせと結果を分析することで、次なるアクションを提示する。これにより、効果的かつ効率的なアプローチを選択して実施できるようになり、ビジネスや業務の意思決定をサポートし、分析の自動化により業務運用の負荷低減にもつなげられる。
たとえば、営業活動においては、顧客ごとに複数のアクションとその成約率を提示することで、次に取るべきアクションを決める際のサポートとなり、営業活動の効率化、ビジネス貢献を実現する。
データのすべての組み合わせから有効なものを選別して予測するため、AI学習用に大量なデータを用意する必要がなく、少量データでもデータ中の特徴を導くことが可能。また、AIを活用する際に実施するデータクレンジングやデータ加工、大量のパラメータチューニングなどは一般的にデータサイエンティストが実施するが、Finplex EnsemBizではGUI操作で容易にデータを事前処理でき、BIツール「Tableau」と連携することで予測結果をグラフ表示できるため、専門知識がなくても手軽に利用できる。
Finplex EnsemBizには、パッケージによるオンプレミス型と、SaaS型の提供形態があり、顧客に応じて導入支援や実証導入などを実施する。
サービスの価格(税別)は、パッケージの基本ライセンスが月額60万円から、Wide Learningが月額40万円から、Tableau連携が月額20万円から。導入支援は個別見積もり。
富士通では、2023年度末までにFinplex EnsemBizで売上10億円を目標とする。