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WorkdayとIBM、新型コロナ後の従業員職場復帰計画を支援する統合ソリューションを提供

 米Workdayと米IBMは現地時間12日、新型コロナウイルス感染症の流行後からの、従業員の職場復帰を計画する企業を支援するため、パートナーシップを拡充し、企業やコミュニティーのリーダーが従業員の安全な職場復帰を計画し、スケジュールを立て、モニタリングできるように支援することを目的としたソリューションを、共同で提供すると発表した。

 IBMとWorkdayでは今回の協業により、プランニング機能と、従業員データ、コミュニティーの健康状態に関するデータ、職場データを組み合わせることで、職場復帰をサポートし促進するソリューションを提供する。

 ソリューションの中核となる「Workday Adaptive Planning」は、現在、5200社を超える企業で計画、予測、モデリングに利用されている。また、「Workday Human Capital Management(HCM)」は、従業員の感情データを提供し、職場復帰に向けた従業員の心の準備に関する洞察を引き出す。

 「IBM Watson Works」は、Watsonの人工知能(AI)モデルとアプリケーションを組み込んだ一連の製品で、従業員の職場復帰の課題に関するさまざまな側面に企業が対応できるよう支援する。具体的には、職場復帰の時期に関する判断、従業員データと職場への入室許可の関連付け、設備管理と新しいルールの順守の管理などを挙げている。

 WorkdayとIBMの統合ソリューションは、包括的な職場復帰に向けた計画を提供できるよう設計されており、削減された設備の収容能力の供給に対し、拠点や場所ごとに作業スペースの需要のバランスを維持する。複数のソースから動的に変化するデータを取り込み、継続的な計画、ワークフォースに対する要件、ワークプレイス・プランニングに伴う現在の複雑さに対応する。

 作業スペースの供給に対して需要を計画するシナリオをモデリングして、安全衛生ガイドラインに基づいて削減された職場の収容能力を考慮し、業務の役割と資格に基づいて従業員復帰の優先順位をモデリングする。

 また、コミュニティーのリスクと職場の準備の評価として、各営業拠点と従業員の居住地域での新型コロナウイルス感染症の動向を特定し、職場のリーダー、人事のリーダー、ワークフォースと職場の計画担当者がデータに基づく洞察を利用して、施設の再開に関する意思決定と計画を行えるようにする。

 必需品の計画立案についても、拠点ごとに必需品を追跡し、マスク、手袋、消毒液など、各拠点で従業員に提供する個人防護具が十分にあり、在庫が維持できることを確実にする。

 従業員の感情を評価し、職場復帰の需要に関する情報を通知する機能も提供。調査データと、働く場所(会社、自宅、またはその両方など)の希望に関するデータを収集し、従業員の希望、感情、懸念事項に関するデータを利用して、職場復帰のシナリオをモデリングする。

 職場の準備と従業員の安全衛生データを継続して提供し、職場復帰計画に関する情報を通知。動向をリアルタイムで提供することで、リーダーが職場復帰の手順に対してタイムリーな意思決定を行えるようにし、拡張機能として、従業員から自己報告された健康状態と今後の資格について評価することも可能にする。