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NEC、IoTデバイスの真正性を確保するセキュリティサービスを7月に販売

 日本電気株式会社(以下、NEC)は8日、NECが有するIoTセキュリティ製品とセキュアに製造されたエッジデバイス、ブロックチェーン技術の組み合わせにより、IoTデバイスの真正性を確保するセキュリティサービスを7月から販売すると発表した。

 サービスの第1弾として、厳密なデバイス認証に必要な証明書機能を搭載したエッジデバイス「NEC AI Accelerator」とその管理ソフトウェア、IoTセキュリティ製品群を含めたサービスをトータルで提供し、エッジデバイスを中核としてシステムをセキュアに保つ。エッジデバイスは、製造履歴(部品・検査情報など)や物流履歴をブロックチェーンで証跡として記録・管理しており、それ自身の真正性も確保されている。

 販売開始する新サービスは、オフィスの顔認証入退で活用するカメラやゲート、経済産業省が発行した「ビルシステムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」で注目される空調やエレベータなどのビル設備管理、デバイス・コンポーネントレベルでのセキュリティ考慮が必要な産業用制御装置などのIoTデバイス管理に貢献する。

サービス概要

 NECでは今後、エッジデバイスの真正性確保、IoTデバイスの真正性の確保、自社・パートナー製品へ対象製品の拡充といったステップでサービス強化を進め、セキュアなIoTシステムの構築を支援するとしている。

 エッジデバイスの真正性確保では、エッジデバイスNEC AI Acceleratorの製造時に、部品や検査情報などの生産管理プロセス中に生成される情報を、デバイスの真正性確認のためブロックチェーンに登録する。さらに、NECのIoTセキュリティ製品群と証明書によるなりすまし防止を行うことで正当なデバイスであることを証明し、デバイスに対するサイバー攻撃の検知を可能にする。

 IoTデバイスの真正性の確保については、NEC AI Acceleratorの操作ログ、発生したセキュリティイベントやその対処、保守部材情報、廃棄情報などの運用・保守履歴をブロックチェーンで証跡として記録・管理することで、製造~運用・廃棄までのライフサイクルにわたり、履歴証跡の真正性を確保するともに、追跡を可能にしする。さらに、IoTデバイスの運用データもブロックチェーンで管理することにより、データ改ざんや不正アクセスなどのリスクから保護でき、IoTデバイスが正しく安全に運用されていることを確認・追跡できる。

 自社・パートナー製品へ対象製品の拡充については、サービスの対象を他のエッジ・IoTデバイスやシステムを構成するサーバーなどの自社製品に広げるとともに、セキュアなデバイス製造ノウハウをセンサーやカメラ、工作機械や産業用制御装置など、IoTデバイスを製造するパートナー事業者に展開し、業界全体でのセキュリティ向上に貢献するとしている。