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富士通フロンテック、生体認証ソリューションビジネス強化のため米Fulcrumを買収

 富士通フロンテック株式会社の100%子会社である米Fujitsu Frontech North America(以下、FFNA)は現地時間2日、全米で生体認証ソリューションを展開する米Fulcrum Biometrics(以下、Fulcrum)を買収したと発表した。

 Fulcrumは、北米において政府、金融、小売、医療、法執行機関などの業種向けに、指紋や顔、手のひら静脈などの生体認証を利用した認証ソリューションを提供している。また、北米以外の市場においても、投票者登録システムや金融機関向けソリューションなど、多様なアプリケーションに生体認証を統合するノウハウと実績を有している。

 富士通フロンテックでは、現在北米では犯罪記録や身元調査記録の確認、特定職種への応募や銃器購入の際に、電子デバイスで読み取った指紋データを元に、犯罪歴証明を州・連邦司法当局にオンラインで照会するLive Scanシステムの利用が拡大していると説明。また、金融機関で複数要素による本人認証が州により義務付けられたり、医療機関が患者情報を共有できる基盤整備が連邦法で定められたりするなど、より高度な本人認証が必要となり、生体認証市場のさらなる拡大が見込まれるとしている。

 今回の買収により、富士通フロンテックの手のひら静脈認証センサーと、Fulcrumが持つマルチモーダル生体認証対応の認証ソリューションを組み合わせることで、高精度・高セキュリティな本人認証の提供が可能になると説明。これにより、業務システムの利用者や日々の市民生活にまで安全・安心な認証環境を提供する生体認証ソリューションビジネスを、グローバルに拡大していくとしている。