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富士通、ハイブリッドクラウド環境におけるインターネットブレイクアウトを実現する「NXconcierge」を提供開始

 富士通株式会社は13日、ハイブリッドクラウド環境におけるインターネットブレイクアウトを実現するソフトウェア「FUJITSU Network NXconcierge(以下、NXconcierge)」の提供を開始した。

 NXconciergeは、オンプレミスとクラウドのハイブリッドクラウド環境において、データセンター経由でクラウドサービスにアクセスするといった従来のネットワーク構築に対し、データセンターを介さず、顧客の各拠点からインターネットを通じて直接クラウドやSaaSへアクセスするインターネットブレイクアウトを可能とするソフトウェア。

 Office 365やBox、G Suiteなど、各種SaaSへのアクセスに必要となるネットワーク機器や端末側への設定情報生成および配信を自動で行うことで、顧客のクラウド上での新しいサービスの追加やサーバー環境の変化にスピーディーに対応。利用者の各拠点から直接インターネットを通じてクラウドやSaaSにアクセスさせるインターネットブレイクアウトの即時適用を可能とする。クラウドやSaaSのアクセス先情報の定期的な収集と更新までを自動で行うため、導入後の運用負荷も軽減する。

 さらに、同機能を「FUJITSU Managed Infrastructure Service FENICSビジネスSDNサービス powered by NXconcierge」として、データセンターやクラウドと顧客の各拠点をつなぐ回線サービスや、さまざまな脅威に対応したクラウド型セキュリティサービスなどの各種FENICSサービスとともに提供することで、顧客のネットワーク構築から運用までを支援する。

 また、NXconciergeでは、資産管理ソフトやネットワーク管理ソフトがない環境でも、サイバー攻撃でマルウェアに感染した端末の種類や場所を特定し、ポータルサイトからその情報を確認して、接続位置確認・切り離し処理までの一連の対応を行える機能を備える。端末の情報は、製品に対応した専用のルーター「Si-Rシリーズ」やスイッチ「SR-Sシリーズ」などに搭載されている独自技術の端末可視化機能により、ルーターやスイッチの通信性能に影響を及ぼすことなく、抽出される。

 NXconciergeの価格(税別)は、基本ライセンスAが3万6000円から、インターネットブレイクアウトオプションが2万4000円から(いずれも1年間1台の場合)。

 富士通では今後、NXconciergeのサポート対象機器や機能を順次拡充していくとともに、企業ネットワークにおいて、接続性、迅速性、セキュリティ、簡便性の4つの要素の重要性を唱えた「CASE-Tetra」のコンセプトに基づくネットワークサービスやソリューションなどの提供を通じて、セキュリティを担保した顧客の多様な働き方の実現や製造現場のさまざまな機器をつなぎ、それらのデータを活用する次世代ものづくりなどに貢献していくとしている。